こんにちは、恋歌。 Ⅱ (ページ24)

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私の少し後ろを追いかけてくる大晴。

「…なぁ」

『…』

「待ってって！」

『…何』

「…ごめん」

いつもなら次の日まで引きずったりするのに謝ってくる大晴に驚き振り返る。

「…不安やってん。A、どんどん大人っぽくなるし。大学までずっと一緒やったのに仕事は違うから気持ち離れたらどうしよって。だからAの気ぃ引きたくて…」

徐々に小さくなる彼の声は凄く寂しそうで。

「こんなやり方、子どもみたいやってわかってる。でも離れたくなくてどうしたら良いかわからんくて…」

『…大晴』

「ん？」

『私も一緒やで』

「…え？」

『大晴だって私の知らんところで変わっていくやん。会社の人のこと好きになったりせえへんかなって不安やし。だからちょっとムキになって嫌なこと言い過ぎたんかも。』

大晴の方が背が高いのに上目遣い気味にこちらを見てくるので、目を見て『ごめんね』と伝える。

「俺、絶対に余所見できひんから」

『わかってる。私も絶対大晴以外なんて考えられへんもん。』

お互いに素直になり過ぎた気がして、どちらからともなく笑ってしまう。

「これからもずっと一緒にいよな」

『うん』

これからもたまに喧嘩をしながら一緒に大人になっていければ良いな。

「…今はキスしていい？」

『…外では嫌』

「えー」

『あと聞くな。雰囲気ってのがあるやん。』

「むずいわー」

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