こんにちは、恋歌。 Ⅱ (ページ20)

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「なぁ、お勧めの曲ない？」

『え？』

「いや…Aのお勧めってどんな曲なんかなって」

『…じゃあ…』

最近よく聞くバンドの曲を流す。

「あー、これ流行ってんなぁ。歌詞、切ない感じやろ。」

『んー…ちょっと気持ちわかんねんなぁ』

…好きな人の車で失恋ソングを流すって中々ない経験だなぁ、なんて呑気な事を考えてしまう。

「え…好きな奴おるん？」

『…多分な』

「多分って何やねん」

『好き、なんやろうなぁ。ずーっと、幼稚園の頃から。』

何言ってるんだろう、自分。

「…またどっか行こか」

『…』

「A？」

『変に思い出増やしたくないわ』

「…俺はAとの思い出増やしたいで」

『…どういうつもりなん』

「そのままの意味」

『幼稚園の時にフッたくせに』

「あれは！…皆の前で恥ずかしかっただけやん」

『せーちゃんに嫌いって言われて諦めてんけど』

「…ごめんて。でも先に彼氏作ったんはAやで。俺は結構ショック受けてんけど。」

『フッた代償やな』

「だから俺も諦めたんやぞ」

『…うちらどっちも昔から意地っ張りやったな』

「いや、まじでアホみたいやわ」

いつか私が彼の思い出を塗り替えられるだろうか。

少しだけ、お互いにもう一歩踏み出せば。

今まで続けて来た幼馴染が終わるのかも知れない。

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最後のページは相変わらず曲にない部分でして…

誠也くんとはワーワー言い合いたくなるんですよね。

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