こんにちは、恋歌。 Ⅱ (ページ11)

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きっかけは些細なこと。

文化祭で軽音楽部の幼馴染がバンドとしてステージに立った時、一緒に演奏していたのが正門先輩。

ギターを掻き鳴らす姿がとても格好良くて目を奪われてしまった。

ステージが終わった後、幼馴染の晶哉が声をかけて来る。

「A！どうやった？」

『晶哉、ドラムやってんな。歌上手いしボーカルかと思ってた。』

「末澤先輩の方が曲に合ってんねんもん」

『確かに。めっちゃ良い声やったなぁ。』

「あ、そういえばステージからA見えてん」

『友達が結構前の方に陣取ってくれてたから』

「で気付いた」

『何？』

「ギターの先輩の名前知りたい？」

『…え？』

「知・り・た・い？」

『…何そのテンション』

「交換条件飲んでな」

『聞いてる？』

「期末前に勉強教えて」

『えー』

「ギターは正門先輩。正門良規な。2-Cで今彼女はおらん。でも無自覚で優しくて女子からは大人気。とりあえず話すきっかけは何とかするわ。」

同意もしていないのに教えてくれた晶哉のおかげでその日のうちに先輩と話すことができた。

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