こんにちは、恋歌。 (ページ30)

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イルカショーやペンギンのお散歩を見たり、館内のレストランで魚の形を模したケーキを食べたり。

たくさん話しながらゆっくりと満喫することができた。

楽しい時間が過ぎるのは早く時刻は夕方。

「明日も学校やしちょっとだけ寄り道して帰ろか。」という小島くんの言葉で現実に引き戻されてしまう。

少し歩いて着いたのは海。

繋がれていた手が自然と離れてしまい寂しく感じてしまう。

「Aちゃん」

『…はい？』

「今日楽しかった？」

『うん、めちゃくちゃ楽しかった。あっという間に終わっちゃった』

「そっか、良かった。」

『今日は誘ってくれてありがとう』

「俺の方こそ一緒に来てくれてありがと」

小島くんはそっと視線を海に向けた。

「俺ねぇ、Aちゃんが好き」

『え？』

「でも夢に向かっていっぱい頑張ってんのも知ってる。だからずっと言えんかってんけど…」

そこまで言うと私の目をじっと見つめて

「俺と付き合って欲しい。今までみたいに勉強優先で良い、俺のこと優先してなんて思わへん。でも誰よりも一緒にいたい。勉強は助けになれへんけど息抜きなら得意分野やし」

『…私不器用やからどっちもってできひんと思う。きっと合格するまでは遊びに行ったりもあんまりできひんし、推薦が無理なら一般までもっと勉強しやなあかんし…』

さっきまで繋がれていた手にぎゅっと力が入る。

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