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少し前から様子がおかしい気はしていた。

一緒にいる時間も何か考えているような表情で、話しかけても上の空な事が増えていた。

それでも仕事で何かあったのかなと気にしないようにしていた。


今思えばあの頃から、うちに置いていた物を少しずつ持ち帰っていたと思う。

『敬太ー、前に置いていった帽子は？』

「あー、持って帰ったわ」

『えー！明日被りたかったのにー』

「自分のん被りよ」

『敬太のあるからいっかって買ってない』

「それは自分のせい」

『あの日の私に言って』

こんなやり取りは日常で、違和感なんて気付けなかった。


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作品のジャンル：恋愛
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作者名：透 | 作成日時：2022年12月5日 4時

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