こんにちは、恋歌。 (ページ13)

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今日最後の講義が終わり、バイトへ向かう友人を見送る。

入れ替わりに別の講義を受けていたはずの誠也くんが入って来た。

誰か友人でもいるのだろうかと思いながら荷物を纏めていると彼がこちらへ近付いてくる。

「A、今日はもう終わりやろ？」

『うん。バイトもないし帰るよ。』

「一緒に帰ろや」

『良いけど珍しない？』

「リチャおらんねん。あいつ今日バイトやから。」

『そうなんや。あの駅前のお店やっけ？』

「そうそう。元々入ってた人が無理になったから急遽入るらしいわ。」

『へー、大変やね』

あの教授は疲れるとか、誰々があの講義落としそうだとか。

何でもない話をしながらダラダラと帰る。

「なぁ」

『ん？』

「こっちの道行ったことある？」

『あー、ないかも。でも普通の住宅街っぽくない？』

「行ってみようや」

『えー』

「暇やろ」

『…しゃーないな』

突然始まる探索は彼といられる時間が長くなるな、と少し心が浮かれてしまった。

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