LAST / Love Song...

美しい女性 ページ28

年末年始はめまぐるしく過ぎていき

季節が変わっても皆さんにはお仕事が立て込んでいて

私はスタジオで1人で過ごすことが割と増えていた





だから私は



当たり前のように

"…ここにいてもいいのかな…"

そんな気持ちが大きく膨らんでしまって




そんな想いを誤魔化すように

お掃除をしたり
お散歩をしたり

そんな風に過ごした…｡｡｡




身の回りのことは臣さんが頼んでくれたコンシュルジュさんがしてくれていたから困ることは何もなかったし





正直なコトを言っちゃえば

此処が東京のどの辺なのか判らなくて

"帰れない" って気持ちが正直な気持ちだった




駅もどちらに行けばあるのかも判らないし

コンシュルジュさんに "帰りたい" って伝えても


「皆様からお帰ししないようにと言われておりますので……」


なんて言われちゃう(╥ω╥`)





親や友達に連絡しても

「もったいないから居ちゃいな！」だって(╥ω╥`)



もう本当……誘拐されてる気分｡｡｡(╥ω╥`)





だから決して "調子に乗ってる" つもりなんか1つもなかった


"ここにいて当たり前" なんて

少しも思ってなんかなかった……｡｡｡




むしろ "誰も居ないうちに病院に帰ってしまいたい(╥ω╥`)" って


……これ以上皆さんの邪魔にはなりたくない………


そう思っていた








今日も独りぼっち



まるで病室で過ごしている時と同じような退屈と孤独を抱えながら

大きなソファーに身を沈めてTVをぼんやり見ていた




そんな時だったんだ





__コツコツコツ…｡｡｡ __



高いヒール音がして


「あなたが葉月咲良さん……かしら？」




そんな声が後ろから聴こえたのは……｡｡｡



知らない声に名前を呼ばれ

慌てて振り返るとそこには



"おぉっ…美人さんっっ‼" って



つい見惚れてしまうくらいの



スタイル良し‼


ルックス良し‼


服のセンス良し‼!



まさに"言うこと無しっっ‼"


そんな女性が腕を組んで冷たい瞳で私を見下ろしていたんだ






誰も居ないスタジオ

セキュリティ抜群｡｡｡


そんな部屋に戸惑う事なく入ってきた女性





その人は私に名刺を差し出しながら


「……私…高橋麗華と申します…」


そう言って



" JSBマネージャーをさせていただいています "


そう冷たい声で続けたんだ






その時

何故か感じてしまった


悪い予感は正しかったんだって



今，後悔しても


…ねぇ…隆二さん……遅いんだよね………?

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