とどめの手紙 ページ46
私と優輝が福岡に帰る日
空港で私にマサカズが渡したものは
淡い色した便箋に刻まれた
"梨香ちゃんへ"
そんなヨーコさんの文字…だった。
めちゃくちゃ悪い予感した
ていうよりも悪い予感…しかしなかった
とどめ…打たれる氣がして
受け取る時めちゃくちゃ手が震えた
読む時の顔を優輝だけには見せたら駄目な氣がして
『私.ちょっとお手洗い行ってくる』
そんなバレバレの言葉を延べて
優輝に荷物を預かってもらいながら私はお手洗いへ走った
丸っこいヨーコさんの文字。
見慣れてない訳じゃないから
開く時には必要以上にドキドキした
梨香ちゃんへ。_
病気の事
こうなってしまう事
なんにも云わずにマサカズにも隠してもらってて本当にゴメン…
そんな前置きから始まっていく手紙は
最初は病気の事
途中はあの年の暮れの事
そして
最後にはやっぱり思った通りの内容…
…健二郎の事が書かれていた……
それは
私には "芸能界の人" と付き合う大変さやツラさは本当の意味では分かってあげれていないかもしれないけれど
そんな書き出しから始まって
_それでも私もそうなように
"最期までいっしょに居たいと思える人"
そんな人と居てほしいって私は義姉としてやっぱり思ってしまうんだよ
梨香ちゃんにとってそれはやっぱり健二郎くんな氣がして仕方がないんだよ
もし違っていたらゴメンね…
でも私は
梨香ちゃんには健二郎くんの傍に居てほしいって思ってしまうんだ
もしもまだ梨香ちゃんの中で健二郎くんが思い出になりきれていないならもう一度だけトライしてみて欲しいって思ってしまうんだよ_
そんな結びで締めくくられていて
だから私はグチャリとなってしまうまでそれを…
…その手紙を握り締めて泣いた
…やっぱり隠せてなんかなかったな。思った…
やっぱりヨーコさんには全部お見通しだった
それでも
"見て" しまった私は
健二郎が他の女の人と居るところを見てしまった私は
ヨーコさんにどう返したらいいのか解らなかった
また健二郎に "ゴメン"
そう言われてしまうのが怖すぎた
また健二郎に思いが届かないのが怖すぎた
でも
手紙を読んで解った
どうしたって健二郎の事は思い出になんかならない…って
思い出になんか "出来ない" …って
_そんな当たり前みたいな事_
幸せを知ったつもりだった優輝の傍
永遠も感じ始めてた
それでも
私には
健二郎に勝てる人間なんて誰1人いなかった
154人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「芸能人」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
梨香(プロフ) - にゃりんさん» あと。楽しんでくれて本当にありがとう…この作品は私にとってSpecialなので褒めてもらえるとホッとするよ (2019年8月28日 18時) (レス) id: 64c500100f (このIDを非表示/違反報告)
梨香(プロフ) - にゃりんさん» いひひ。最後はどーなるのかなぁ(笑)…女の子が夢中で健二郎を好きなコトと情景がいい塩梅に描けてたら嬉しいな…☆ (2019年8月28日 17時) (レス) id: 64c500100f (このIDを非表示/違反報告)
にゃりん(プロフ) - 梨香さん» なんかね、恋愛に純粋だった頃を思い出すね。にゃりんぐらいおばちゃまになってから読むと心が洗われるね(笑) 日記っぽく書いてるから余計かな〜。終わりは日記調じゃない方がよりリアルかも! なーんて偉そうに言ってみたけど、つまりは楽しく読んでます(爆) (2019年8月28日 17時) (レス) id: 71dba2f90e (このIDを非表示/違反報告)
梨香(プロフ) - にゃりんさん» にゃーちゃんだからこそ聴きたい!この作品どんな? (2019年8月28日 12時) (レス) id: 64c500100f (このIDを非表示/違反報告)
にゃりん(プロフ) - 梨香さん» なるほどね〜♪等身大のお話だからリアルなんだね!!それを踏まえてもう一度読みなおそーっと(笑) (2019年8月28日 12時) (レス) id: 71dba2f90e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:梨香 | 作成日時:2019年8月27日 11時