ケンスケ ページ41
少しずつ
少しずつ
ハウスの存在と名前は界隈で広まり始めて
ハウスには3人目の預り児童が入ることになった。
少し内気な
でもユウダイよりはちょっと強気な男の子
その子の名前は…ケンスケ
だから
アツキのあっちゃん。
ユウダイのゆーくん。
それに倣ってケンスケは当たり前のように
"ケンちゃん"になった
初めてハウスに来たケンスケはすごく俯いて
知らない場所に置き去りにされたように
行き場を無くしたように
ひたすらにオロオロしてて
だから私は
今までのおともだちにもそうだったようにしゃがみ込んでからケンスケの頭をなでなでしながら
"大丈夫だよ" の言葉といっしょに
「今日は此処でいっしょにママを待とうね？ケンちゃん…」そう笑いかけた
それが "ケンちゃん" の始まりだったけど。
私の中
"ケンちゃん"
…そんな響きは
あの頃呼んでいた健二郎の "健ちゃん" から
ケンスケの "ケンちゃん" に変わった…
その時。不思議と
時間は流れてるんだなーなんて。
ちょっとばかりズレた事をぼんやり思って
そして私は何故なのか少しだけ泣きそうになったけど
すぐに気を引き締めてデスクの前
"これケンスケの物です。今日は1日よろしくお願いしておきます"
そう言ってケンスケのママから預かっていたお箸とお皿に
健……そう書いて
少しだけ戸惑った後."輔"って
キュッとマジックの音を立てながら描いた
太いマジックの "健輔" の文字に
ついさっき気を引き締めたつもりなのに
"二郎"…じゃないんだなって思って
くすっと..寂しく笑ってしまった私がいた
それからケンスケは
たまたまハウスに来ていたいちばんお兄ちゃんのアツキに連れられてプレイルームに行ってしまったけど
その日からあっと言う間にケンスケは
"ケンちゃん" 。
そんな１人のおともだちとしてハウスの一員に変わった
それでも
カズハさんやマイさんが "ケンちゃん" って呼ぶ度に少しだけ反応してしまう
その時の私はまだ＿
"ケンちゃん" の響きにやけに素直に反応してしまう私はまだ＿
何処かでまだ健二郎を感じていたんだと…思うし
何処かでまだ "ケンちゃん"は
…ただ。健二郎でしかなかったんだと思う…
今思えば
ちょっとだけ情けない話だけど……
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梨香(プロフ) - にゃりんさん» あと。楽しんでくれて本当にありがとう…この作品は私にとってSpecialなので褒めてもらえるとホッとするよ (2019年8月28日 18時) (
レス) id: 64c500100f (このIDを非表示/違反報告)
梨香(プロフ) - にゃりんさん» いひひ。最後はどーなるのかなぁ（笑）…女の子が夢中で健二郎を好きなコトと情景がいい塩梅に描けてたら嬉しいな…☆ (2019年8月28日 17時) (レス) id: 64c500100f (このIDを非表示/違反報告)
にゃりん(プロフ) - 梨香さん» なんかね、恋愛に純粋だった頃を思い出すね。にゃりんぐらいおばちゃまになってから読むと心が洗われるね(笑) 日記っぽく書いてるから余計かな〜。終わりは日記調じゃない方がよりリアルかも！ なーんて偉そうに言ってみたけど、つまりは楽しく読んでます(爆) (2019年8月28日 17時) (レス) id: 71dba2f90e (このIDを非表示/違反報告)
梨香(プロフ) - にゃりんさん» にゃーちゃんだからこそ聴きたい！この作品どんな？ (2019年8月28日 12時) (レス) id: 64c500100f (このIDを非表示/違反報告)
にゃりん(プロフ) - 梨香さん» なるほどね〜♪等身大のお話だからリアルなんだね！！それを踏まえてもう一度読みなおそーっと(笑) (2019年8月28日 12時) (レス) id: 71dba2f90e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梨香 | 作成日時：2019年8月27日 11時
