"愛してる" ページ27
その夜
健二郎の腕枕の上に頭を於いて私達は
2人向かい合っていろんな話をした
福岡での生活のこと
2人で過ごしてた少し前のコト
それから少しの三代目の話と
…戸惑いながら優輝の話……
『…その子とはどないすんの…？』
健二郎が躊躇いながら問うのは
まだ私と優輝の繋がりがあったから…
幸せな時間の中
頭から消えてた"今の彼"
そして
…健二郎しか愛せないと知った心……
だから
"別れる"
そう決断するのは難しいコトじゃなかった
まっすぐで
優しくて
まっすぐな愛を届けてくれた優輝の事を
簡単に裏切ってしまえるほど私の心には健二郎だった
それでも
「…私…薄情なのかな…」
ぽつんと、呟いた言葉も確かに本心だった
私
薄情なのかな…
冷たい人間なのかな…
心の中で何回か繰り返し思ってみたけど
でも。
それを上回る程に健二郎だけだった
薄情でも
冷たくても
私がただ1人選びたい人は健二郎…だけだった
そしたらやっぱりまた1つ "愛してる"
そんな想いが生まれた
どこまでも
どこまでも
愛してるの気持ちが溢れた
健二郎の頬にそっと手を伸ばして
健二郎のおでこにキスをして
健二郎の短い髪を弄ようにくるくるとつまんで
そして最後に
ゆっくり唇を重ねた私を
ははっと笑って好きにさせてくれる健二郎の
ずっと大人になった笑顔と
ずっと大人になった心が
私の "本気" を持っていく気がした
それは本気の想い。そして本気の愛
そしたら少しだけ怖くなった
離れてしまう事が
福岡に帰らなきゃならない事が
そして健二郎がまた当たり前のように"三代目"に帰って行く事が…
なんだか訳分かんないくらい怖くなった
だから
私は健二郎にしがみついた
福岡に帰りたくないよ…も。
三代目に帰らないで…も。
…なんにも言えなかった…
ねぇ。健二郎…？
人を愛する気持ちには限界がないんだってコト
たった1人を限りなく愛せるコト
そして私にはそれが健二郎だってコト
それを教えてくれたのは健二郎だったよ…？
それは後にも先にも
きっと変わらないと…私はそう思うんだ…
『…いっぺんしか言わんからな？』
そんな前置きで言ってくれた "愛してる"
関西訛りの独特のイントネーションの "愛してる"
それは今も変わらず
…優しい記憶として私の胸の中
帰省する前日。23歳
初めて健二郎に"愛してる"を貰った私は
幸せで涙が出てしまう…なんて事を
誰でもなくやっぱり健二郎に教わっていた
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梨香(プロフ) - にゃりんさん» あと。楽しんでくれて本当にありがとう…この作品は私にとってSpecialなので褒めてもらえるとホッとするよ (2019年8月28日 18時) (
レス) id: 64c500100f (このIDを非表示/違反報告)
梨香(プロフ) - にゃりんさん» いひひ。最後はどーなるのかなぁ（笑）…女の子が夢中で健二郎を好きなコトと情景がいい塩梅に描けてたら嬉しいな…☆ (2019年8月28日 17時) (レス) id: 64c500100f (このIDを非表示/違反報告)
にゃりん(プロフ) - 梨香さん» なんかね、恋愛に純粋だった頃を思い出すね。にゃりんぐらいおばちゃまになってから読むと心が洗われるね(笑) 日記っぽく書いてるから余計かな〜。終わりは日記調じゃない方がよりリアルかも！ なーんて偉そうに言ってみたけど、つまりは楽しく読んでます(爆) (2019年8月28日 17時) (レス) id: 71dba2f90e (このIDを非表示/違反報告)
梨香(プロフ) - にゃりんさん» にゃーちゃんだからこそ聴きたい！この作品どんな？ (2019年8月28日 12時) (レス) id: 64c500100f (このIDを非表示/違反報告)
にゃりん(プロフ) - 梨香さん» なるほどね〜♪等身大のお話だからリアルなんだね！！それを踏まえてもう一度読みなおそーっと(笑) (2019年8月28日 12時) (レス) id: 71dba2f90e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梨香 | 作成日時：2019年8月27日 11時
