三代目コンサートと21歳 ページ16
友達の同行で今まで避けるようにして行くことを選択しなかった三代目コンサートに足を運ぶ事になった21歳
_それは夏の暑い時期だった
びっしりと詰め込まれるバスの中
1人1人みんな嬉しそうにはしゃいでて
バスに乗ってた時点で私は"ヤバいな"…なんてそんな予感はしてた
それはあまり良い予感…とは言えない予感……
嬉しそうにはしゃいでる人がこれでもか！って程にバスに押し込まれて
偶然…なのか。
運命…なのか。
私の隣に立っている子の顔にはKENJIRO…
そんなシールがぺったりと貼られていた
すぐに思いついたのは健二郎の笑顔…
カッコつけてる三代目としての笑顔…ではなくて
太陽の子供みたいなあのニカっと笑う笑顔……
だから私は逃げ出したかった
分かりきっていたつもりは
つもりでしかなかったんだと思い知らされた
…もう私だけの健二郎じゃないんだよ……
痛いほどに現実を叩きつけられた
そんな気がした
でも。そんなのは序の口でしかなかった事を知ったのはバスから降りて…
バスから降りた所からが本当のスタートだった
たくさんの人。人。そしてまた人…
会場に爆音で鳴り響く三代目の曲と
それからグッズを買うために並ぶまた人.人.人
…青ざめた
怖くなった
苦しくなった
そして逃げ出したくなった
切なくなった
泣きたくなった
健二郎は私のものだ！って叫びたくなった…
でも。
当たり前のようにそんな事…出来なかった……
グッズを買うために並ぶ友達のために
グッズ売り場の最後尾に並ぶことが
その時私が出来たたった1つの行動だった
…それしか
…そんな事しか出来なかった
私と健二郎の事は何１つも知らない友達が嬉しそうにガンちゃんのグッズを買うのを見て
なんだか少しだけホッとして
そしてなんだか少しだけガッカリしたのは
それが健二郎じゃなかったから…かも知れない
健二郎のコトを好きでいてほしくない想いと
健二郎のコトを好きでいてほしい想い…
そんな2つの相反する気持ちが胸の中を走ってた
『梨香は買わないの？』
友達がそう云うから私は財布をバッグから出して
少しだけ恥ずかしい気持ちで
"健ちゃんのをください" そう言った
顔にぺったりと貼り付けるKENJIROのシール
お金で健二郎を買ったのは最初で多分最後だろうな…って思った
顔に健二郎を貼ることもそうだと思った
三代目コンサート21歳
私は顔に健二郎を貼り付けて少しだけ苦い気持ちで笑っていた
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梨香(プロフ) - にゃりんさん» あと。楽しんでくれて本当にありがとう…この作品は私にとってSpecialなので褒めてもらえるとホッとするよ (2019年8月28日 18時) (
レス) id: 64c500100f (このIDを非表示/違反報告)
梨香(プロフ) - にゃりんさん» いひひ。最後はどーなるのかなぁ（笑）…女の子が夢中で健二郎を好きなコトと情景がいい塩梅に描けてたら嬉しいな…☆ (2019年8月28日 17時) (レス) id: 64c500100f (このIDを非表示/違反報告)
にゃりん(プロフ) - 梨香さん» なんかね、恋愛に純粋だった頃を思い出すね。にゃりんぐらいおばちゃまになってから読むと心が洗われるね(笑) 日記っぽく書いてるから余計かな〜。終わりは日記調じゃない方がよりリアルかも！ なーんて偉そうに言ってみたけど、つまりは楽しく読んでます(爆) (2019年8月28日 17時) (レス) id: 71dba2f90e (このIDを非表示/違反報告)
梨香(プロフ) - にゃりんさん» にゃーちゃんだからこそ聴きたい！この作品どんな？ (2019年8月28日 12時) (レス) id: 64c500100f (このIDを非表示/違反報告)
にゃりん(プロフ) - 梨香さん» なるほどね〜♪等身大のお話だからリアルなんだね！！それを踏まえてもう一度読みなおそーっと(笑) (2019年8月28日 12時) (レス) id: 71dba2f90e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梨香 | 作成日時：2019年8月27日 11時
