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五条「お前さ、何にしても自分のこと過小評価し過ぎじゃない?」

『……え?』

五条「まぁまだ3級だけど?でも、もっと強いと思うよお前。多分さ、自分に自信が無さすぎて無意識に線を引いてんだよ。」

『…………。』

五条「見た目だってそう。お前、すんげえ可愛い。……俺、お世辞なんて言わないし。」

『………………。』


なぜだか得意気に人差し指を立てながら自慢げに話す五条さん。突然の言葉に呆気にとられるも、そんな嬉しすぎて、胸がいっぱいになるような言葉を貰える覚悟なんてしていなかったから胸が苦しくなった。

胸がいっぱいで涙が出るなんて経験した事がなくて、また目頭が熱くなってきて泣くのを堪えていると「まぁ好きだから可愛く見えるのかもー♪」なんて1人でニコニコしながら喋る五条さんが可笑しくて、思わず噴き出してしまう。

五条「なーに笑ってんだよ。怒ったり泣いたり笑ったり忙しいヤツだな。」

『いや……なんか……可愛くて……とか。嬉しいとか……色んな感情が。』

ふふっと笑いながら、涙が1滴頬を伝うと五条さんはそれを何も言わずに見つめていた。

そして、その長い腕を伸ばして涙を親指で拭ってくれる。

吸い込まれるような綺麗な瞳を今度は逸らさずに見つめると、ゆっくりと五条さんの顔が近付いて来て私の唇にそっと口付けをした。

自然に閉じていた瞳をゆっくりと開いて、『3回目……』と小さく呟くと「もう数えなくていい。」と、再び唇を合わせてきてくれた。


ーーこんなに幸せでいいのだろうか。

私なんかが、こんな幸せでいいのだろうか。



……あ、そうか。


『私なんか』って思う、こうゆう所がダメなのか。


五条さんの傍にいれれば、次第に私もあなたみたいに少しは前向きになれるのかな……。

これからも傍にいて、……いいのかな……


五条「……ずっと傍にいてね。……A。」


『……はい』





ーーーーーーーーFin

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作者名:シレン | 作者ホームページ:http://lyze.jp/hellomalco/  
作成日時:2021年2月15日 16時

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