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ーー何?


今なんつった?


キスゥ?!?!?!



やめて。マジやめて。



そんな事されたら、私はこの先一生あんたに呪われてしまう。



ーーと、顔を真っ赤にさせていると五条さんがゆっくりと顔を近付けて来ていて、もう既に鼻先同士が触れ合ってしまいそうになるまでの距離にまで詰められてしまっていた。




『ことわァァァァァァる!!!』


ベチンッ!!!



五条「グエッ!!」





本日2回目の「グエッ」頂きました〜!


なんて呑気な事を考えていると、五条さんはピキピキとコメカミに青筋を立てながら私を見下ろしてくる。




ーー何この人!!私の事殺そうとしてない?!



五条「テメェ。よくもビンタなんてしてくれたな……」


『しょーがないでしょー!!同意してないし!!ゴーカンじゃん!』

五条「あぁ?!まだ触れてもねぇだろーが!」


『危なかったじゃん!!!やめてよねー!!』


五条「俺様のキッス(死語)を拒むとはいい度胸してんじゃねぇかよぉ!Aチャンよぉ!」


『なんでキレると毎回エセ893になるんすか!飽きましたってば!』



先程まで静かだった静寂な闇夜は2人の男女のやかましい言い合いにより一気に雰囲気が台無しになる。


ーーAが怪我をしている事もあってなのか、今回ばかりは五条の方が先に折れて上げることとなり再びAはその背中に背負われて帰路を進み出した。


五条「あー。叫びすぎて喉痛てぇわ。」

『誰のせいですか誰の。』

五条「キスくらい何だってんだよ。」


『私はモテモテの誰かさんとは違うんですー。』

五条「あー?」

『……初めてのキスは好きな人と、お互い想いあいながら静かな所でってのが夢なんですー。ぶち壊さないでください。』


五条「…………。」









ーーした事ねぇのか。



そうだよな。



コイツ、純粋初って感じだし。




……でも、なんか安心。




と、五条は口角を上げて口笛を拭きながら停めてある車までルンルンとしながら歩いていった。









Aside







『…………。』





ーーえ。何このすべった感じ…。


何か言えやコラ





と、悪態を抱きながらも先程のやり取りが暫くは頭から消えそうに無いとAは五条の後ろで顔を真っ赤にさせていた。

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作者名:シレン | 作者ホームページ:http://lyze.jp/hellomalco/  
作成日時:2021年2月15日 16時

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