【刀剣乱舞】はじめまして、こんにちは。 (ページ46)

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朱、四十六塗り　和泉守兼定の手合談義ページ46

「それで、俺に手合わせねぇ」
「ゴメン兼さん！僕もうじっとしていられなくって」
「ま、世話焼きな国広らしいっちゃらしいわな」
「え？」

本体は手合わせのときには使わない。木刀を構え、国広とぶつかり合う音だけが響く。

「夕陽は……霊気が凄く心地いいんだ」
「それは解る。あいつの霊気は……生みの親にも劣らないからな」

ほわほわとしていて、いつまでも隣に居たくなるようだと短刀達は口をそろえている。

「あいつ……なんて名前だっけ？」
「夕陽だよ。燭台切さんが付けたんだよ」
「夕陽、ねぇ」

朱色のもこもこした髪と、金色の眼。縁側に居るって事しか知らない。

「兼さんも、夕陽と話してみなよ。夕陽は何でも聞いてくれるし、何でも共感してくれるから」
「あぁ……」

でも、俺にはいくつか疑問がある。国広にも関係があるし、隣に居る国広に投げかけてみることにした。

「で？なんでこんな時間に手合わせなんだ？」
「え？えーっと……寝付けなくって」
「まだお前寝るには早いだろ」
「兄弟が相手してくれなくて」
「もともとだろ」
「暇で」
「俺はお前の暇潰し道具か！？」

冷や汗を流し始めた国広は、観念したのかわかったと口を開く。

「夕陽に、良くないモノが憑いてるんだって」
「石切丸かにっかりが言ったのか？」
「青江さんが。青江さんの本体で確認したから。今も夕陽の体内に居て、僕、いてもたってもいられなくって……」
「へぇ……」
「でもね！？夕陽のいる部屋は僕達の部屋なんだけど、霊気は前と変わらず凄く心地いいんだよ！？」
「落ち着け。で、今は如何いう状況だ？」
「まだ……ゴメン、兼さん、夕陽を如何思ってるか解らなくって……」

つまり、俺には内緒って事か。