【刀剣乱舞】はじめまして、こんにちは。 (ページ35)

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朱、三十五塗り　番外編　刀剣男子達のお正月ページ35

あいつが居ない本丸(此処)は平和だ。何でも、現世に帰っているらしい。つかの間の休息となり、俺達は思い思いに生活していたが、燭台切が唐突に言った一言によって、俺達はつかの間の休息のうちの一日を斬って捨てる羽目になった。

「夕陽」
「こんにちは！初めまして！」
「今朝……まぁいい、これから餅つきをするが…参加するか？」
「よろしいのですか？初対面なのに」

庭ではすでに、兄弟を含めた本丸の住人達が杵と臼を運び出していた。蒸したもち米を臼に入れているのは歌仙。縁側近くでは短刀達が準備をしていた。
夕陽を短刀達の所に連れて行き、兄弟の堀川に任せる。

「夕陽はついたお餅をこの子達と丸めてね」
「はい！」
「ゆうひ！ぼくがおしえてあげますね！」
「俺っちが教えてやるよ」
「ボクが手取り足取り教えてあげる！」

餅をつくのは兄弟の山伏をはじめとした太刀の奴や俺達打刀とそのほかの奴等だ。脇差と短刀は丸める事を任せてある。

「夕陽さん、上手です…！」
「そんなことないですよ～」
「一兄！見て見て！」

手際良く、つきあがった餅を丸めていく夕陽と短刀達と脇差達。俺は長谷部と燭台切に呼ばれ、台所に向かう。

「お餅はつきたてが一番だよ！餡子と黄な粉とずんだ餡もあるからね」
「海苔と砂糖醤油もあるぞ」

各々が好きなものを選んでいく中で、夕陽は戸惑った顔をしていた。

「如何かしたのか」
「いえ…」

恐らく、初対面である(俺達は違うが)俺達に気を使っているのだろう。
そう考察していると、短刀達が皿を持って駆け寄ってきた。

「夕陽、これ食べて」
「夕陽！俺っちのも食ってくれよ！」

差し出されたのは、短刀達が丸めた餅。

「夕陽、遠慮なんてすんじゃねぇよ！」
「そうだぞ！みんなで食べた方が旨いだろう？」
「…はい！」

夕陽が漸く餅を食べ始め、二回目の餅つきが始まり、俺達はつかの間の休息を満喫した。

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画面前のお嬢様方！！明けましておめでとうございます！！
昨年はランキング23位ありがとうございました！今年も精一杯執筆させていただく魂胆でございます！！！

2016.1.3
紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ