朱、十七塗り 小狐丸の羨望 ページ17
「ぬしさま、あの」
「んだよ、でかい狐かよ」
「ぬしさま」
「るっせぇんだよ！酒持って来い！！」
ぬしさまは酷い人です。
私達なんか、モノも同然に扱うのが当たり前で、傷ついても治しません。
私はそこそこにレアらしいから、折れない程度に手入れして貰っているから、尚更申し訳ない。
「あ、初めまして」
「？」
「夕陽と申します」
「小狐丸と申します」
隣には、小夜左文字が内番姿で寝息を立てていた。
その横で、夕陽殿が私を見上げて、金色の瞳を瞬かせる。
「大きいですねー」
「大きいですが、小狐丸ですぞ！」
もふもふとした赤毛が揺れる。
私めとは対になるような赤毛で、並んだらどうなるだろうか。
「耳、ですか？」
「どちらだと思われます？」
「んー」
隣の小夜左文字を撫でながら、困ったような声を零す。
「……うらやましい」
「へ？」
「小夜左文字ばかり撫でて貰ってずるいですぞ！」
「この子は、さよさもんじと言うのですね！」
嬉しそうに微笑む夕陽殿。
思わず面を喰らった。喰らうなら、油揚げか稲荷寿司が良かったですぞ…
「ん…ふあぁ……」
「おはようございます、さよさもんじ」
「おはよう。小夜でいいよって言わなかったっけ」
「？初めて聞きました。貴方の名も、彼に聞いたのですよ？」
おかしい。
ここに来て、数日が経っている筈。なのに、初めて？今朝も朝餉の時に顔は見た筈？？
「夕陽殿？」
「ん？なんでしょうか」
「いえ…」
「小狐丸の兄様、どうしたの」
「違いますぞ！羨ましいとは思ってないですぞ！！」
撫でて貰っているのが羨ましいとは思ってないですぞ！！
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アイカ(プロフ) - 紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ＠ｐｃ垢さん» 反映されましたお騒がせしました！ (2016年3月10日 10時) (
レス) id: 0cd967d7be (このIDを非表示/違反報告)
紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ＠ｐｃ垢 - アイカさん» た、多分そうだと思います…作者のPCではちゃんとあがってるので…… (2016年3月10日 10時) (レス) id: a79284f49c (このIDを非表示/違反報告)
紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ＠ｐｃ垢 - まろん＠苗さん» や、やめてあげてくださいwww (2016年3月10日 10時) (レス) id: a79284f49c (このIDを非表示/違反報告)
アイカ(プロフ) - 何故か目次には猫の日のやつで終わってるのは私だけですかね？中は見れるのに… (2016年3月10日 8時) (レス) id: 0cd967d7be (このIDを非表示/違反報告)
まろん＠苗(プロフ) - 青江さん・・・まるでリトマス紙(( (2016年3月9日 23時) (レス) id: 585670301c (このIDを非表示/違反報告)
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