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信者の裏切り/hys ページ33

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 大学から帰る途中に寄り道をしたのがいけなかったのかもしれない、道に迷ってしまった。

 木々を通り抜け、ようやく開けたところに出る。そこには、少し大きな石碑が静かに佇んでいた。

「あ、知らない人だ! 」
「えっ」

 そこにいたのはとてもかわいらしい女性だった。年は僕とさほど変わりはないように見える。あまりの衝撃に僕は少し固まってしまった。


 まさかこんなにかわいらしい人がこの世に存在していたなんて、思いもよらなかった。もしかしたらこれは運命なのかもしれない。


「あなたは誰ですか? 」
「私?私はね、Aって言うんだよ!神様なんだよ、すごいでしょ! 」


 神様、そう言われればそうなのかもしれない。たしかにAさんは普通の人間とは何か違う雰囲気を持っているような気がする。


「Aさん、あなたはここで何をしてたんですか? 」
「うーん、わかんない。ずっと前からここにいたんだ」


 長い間ここにいたらしく、人に会ったのも久しぶりらしい。石碑以外何もないこの場所で、ずっとひとりぼっちだったと思うと胸が痛む。

 そうだ、僕が彼女を連れていけばいいのではないか?僕と一緒にいれば彼女も退屈しないだろうし。

「そうだ、お名前を教えて! 」
「輝幸です」
「てるゆき? 」
「そう。それが僕の名前です」

 名前を教えるとまるで子供のようにはしゃぐAさん。ああ、なんてかわいらしいのだろうか。今すぐにでもこの腕で抱きしめたい。


「そうだ、僕のおうちに遊びにきませんか?美味しいお菓子もありますよ」
「お菓子!でも、ここにいないと怒られちゃうかも」
「……大丈夫ですよ。行きましょう」


 半ば強引にAさんの手を引いて道を進んでいく。不思議と道に迷うことはなく、そのまま家に着いた。

 これはきっと運命だ。運命が彼女と僕を引き合わせてくれたのだ。

「どうぞ。綺麗ではないかもしれませんが、居心地はいいと思いますよ」

 僕はこっそりと部屋の鍵を閉めた。



____

狂信者hysさん 夢で見たので衝動的に書いてしまいました……

連れていかれないように/fkr→←三度目の正直というわけではないが/kwkm



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設定タグ:ノックイズ , 短編集 , QuizKnock   
作品ジャンル:恋愛
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匿名 - 偶然こちらの作品に出会い一気読みしました、どれも個性強くてすごく好きなお話です…!動画外メンバーさんのお話が読めてとても嬉しいです。これからの更新を楽しみにしています! (2020年11月16日 23時) (レス) id: e8c8d904dc (このIDを非表示/違反報告)
空蝉(プロフ) - 反応遅れてすみません!めっっちゃ良かったですありがとうございました! (2020年4月25日 23時) (レス) id: c1259f568e (このIDを非表示/違反報告)
すずかぜ(プロフ) - いろさん» ありがとうございますっ!!!絶対かっこいいですよねわかります…… (2020年4月21日 15時) (レス) id: a1f34fb80a (このIDを非表示/違反報告)
いろ(プロフ) - ああ…初々しい好き…myhrさんの甘い顔とか絶対かっこいい…好きです… (2020年4月21日 12時) (レス) id: 5fbef9d1c0 (このIDを非表示/違反報告)
すずかぜ(プロフ) - 空蝉さん» リクエストありがとうございます!もちろん書かせていただきますよ!!!初々しいのいいですよね〜 (2020年4月21日 11時) (レス) id: a1f34fb80a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:すずかぜ | 作成日時:2020年4月16日 19時

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