1日目ー昼ー ページ4
「まず、役職持ち誰？」
「バカかレトルト、役職持ちが言ったら人狼に狙われちまうだろうが」
「あっそっか」
「しっかりしろよー命かかってるんだから！」
笑いながら言うあたり、ただの悪戯とでしか思っていないのだろう
勿論私もだが
周りの人は既に、人狼について調べ出している
こう見る限り人狼を知っている人はそう多くはないのだろう
「怪しい人いる？」
「いねえだろ」
数分後、一通りクラス全員がある程度ルールがわかったところで進みはじめる
初日だから怪しいも何もない
一人が呟いた言葉が教室に響いた
「そういえばキヨは？」
「そういえば・・・」
「いないな」
いつもならホームルームが始まるギリギリに来るのだが
時間はとっくに過ぎている
「まさかキヨが人狼だったりしてな」
「それはないよ」
男子に反論するのはP-P
何か理由があるのだろうか
「キヨくんなら「俺人狼だったんだけど、どうすればいい？」とか言いそうだもん」
「言えてる」
無駄に上手いキヨの真似をしながらP-Pが言った
それに続いてクラスの女子も「そうだよ！」「キヨ君が人狼なわけないよ！」と続く
「そういえば工藤さんも来てないね」
「工藤さん…工藤さん怪しくね？」
「いっつも弁当とか一人で食べてるしな」
「じゃあ投票は工藤さんでいいんじゃない？」
勝手に決まっていくが、私には関係ないから別にいいかな
頬杖をつきながらそう思案する
それにしても工藤さんもだが、キヨも先生もだがなんで来ないのだろう
・・・まぁいっか
「A？」
「え？何？」
「聞いてた？投票工藤さんだって」
「あ、うん。わかった」
つわはすが気を遣ってくれたのか、教えてくれる
・・・これでも聞いてたつもりなんだけどな
ゲームマスターに、工藤と書き送信する
これでよし
その瞬間私のスマートフォンが鳴り出した
『投票完了』
今送ったばっかりなのにすぐに返信が来た
・・・迷惑メールか何かなのかな
「うわ、すぐ返信きた！」
「俺も！」
「うちにも来たわ！」
こんなにたくさんの人に素早く返信するなんて人間では到底無理だろう
その瞬間、教室のドアが開いた
「うぃーす、遅刻しちまった」
「あ、輩が来た」
「輩じゃねーわ」
キヨが入ってきた
レトルトがキヨに事情を説明する
「ふーん。わかった」
キヨもメールを送信したようだ
これで今日の分は終わりだ
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loss - 途中でヒロインの苗字が黒瀬から黒崎になっていた事が気になりました。それ以外は考えられていてとても面白かったです。 (2016年11月28日 22時) (
レス) id: 7b543e43b5 (このIDを非表示/違反報告)
毒舌#珈琲 - 最後凄い感動して泣きかけてしまいました…！文才ありすぎて羨ましいです！いい小説をありがとうございます！ (2016年4月6日 16時) (レス) id: cd366d9e79 (このIDを非表示/違反報告)
桂碼(プロフ) - すごく感動しました。楽しませていただきありがとうございます(*´∇｀*) (2016年4月4日 16時) (レス) id: ccc617bd03 (このIDを非表示/違反報告)
あらん - すごく感動しました...T^T (2016年4月1日 3時) (レス) id: 0334f1c679 (このIDを非表示/違反報告)
みなっち - 最後泣けました…。この作品良かったです。 (2016年2月22日 1時) (レス) id: 67986d2bd6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零紅、ミネラリン | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kaho01171/
作成日時：2015年3月30日 23時
