tsuwahasu ＊友達 Another Story ページ18
「まじで本気だすなよ…全部95点以上とか、勝たせる気ないだろ」
「晩御飯代がかかってるんだもん。手抜きなんてできるかい。カラオケってちょっとでも表現いれたら点下がるしさ、音程合わせるだけで済むじゃん」
「そこが素人との違いだっつの。まあ、歌を仕事にしてる人間と張り合うのが間違いだったな…はーじゃあ俺の奢り」
やりぃと目を細くして笑う彼女は、昔と変わって不器用だった。仕事柄なのか、元々の性格なのか、人の変化によく気付く。
彼女はもっと、素直に笑うやつだった。
「何食べたい？」
「肉かな」
「おい女優」
Aはかなり美人だった。そこらのモデルより、売れっ子のアイドルより。性格も少し大人しめの、それこそ高校の時は高嶺の花で。俺なんかと一緒にいるのが不思議なくらい。
ゲームが好き、それだけの共通点。
それだけで、俺らは唯一無二の友人になったわけだが、最近は彼女が売れすぎて会うことすらままならない。
本職は舞台なのだが、最近はテレビドラマにも名を広めだした。そりゃあ、ここまで美人で演技が上手い女優を野放しにはしないだろう。
……問題は、そこじゃない。
芸能界の人間は、同じく芸能界の人間と結婚することが多いということが、恐ろしくも俺の首を締めてくる。
ルックスも、性格もいい男性を連れて街を歩いてみろ。彼女なら、ありえない話じゃない。
でも、自然とその流れを受け入れる自分がいる。納得して、彼女から遠ざかろうとする自分がいる。
「にしても、また痩せてね？」
夜の東京をゆっくり歩く俺らは傍からみれば、恋人なのだろうか。
「そうかな。あんまり大学時代と変わってないよ。」
「それならいいけど、ただでさえひょろひょろなんだからちゃんと食べろよ？」
「分かってるよ、ありがとう。今日は沢山食べるね」
「……え、今俺自分で自分の首締めた感じ？」
「やぁい」
にひひ、と笑う。
目の下にくまが見えた。
「……なあ、ほんとに食べてる？」
ぴたりと足を止めて、Aの顔を覗き込む。一瞬だけ、彼女の目が見開いたと思えばすぐにへらっと口角を上げた。
「つわ、めちゃめちゃ心配すんね。大丈夫だよ、忙しくてもちゃんと食べてるから」
「そっか。あんま無理すんなよ」
『Aなら大丈夫か。』
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狩人ノ影*(プロフ) - 似鳥さん» 本当に遅くなって申し訳ありません。リクエストありがとうございました！！ (2017年11月26日 16時) (
レス) id: 8bbda9113b (このIDを非表示/違反報告)
似鳥 - 時間かかっても私は大丈夫です！ (2017年11月7日 9時) (レス) id: da11736049 (このIDを非表示/違反報告)
狩人ノ影*(プロフ) - 似鳥さん» コメントありがとうございます！リクエスト嬉しいです(*´ｰ`*)少し時間がかかってしまうかもしれませんが、承りました。 (2017年11月5日 20時) (レス) id: 8bbda9113b (このIDを非表示/違反報告)
似鳥 - こんばんは、初めまして似鳥です。小説が凄く面白くてリクエストしたくなったのですが、towacoさんとフルニキによる夢主の取り合いとか出来ますかね…？ (2017年11月4日 21時) (レス) id: da11736049 (このIDを非表示/違反報告)
狩人ノ影*(プロフ) - あかぺそさん» 温かいコメントありがとうございます！そう言ってもらえると本当に嬉しいです…試行錯誤して読みやすいように心がけているので本当に嬉しいです(´ω`)読んでもらってありがとうございました。 (2016年11月14日 20時) (レス) id: 8bbda9113b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：狩人ノ影* | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/tomoka0315/
作成日時：2016年10月24日 2時
