「好きになった人が、龍神様だった」 ページ2
千尋は、彼と出会ってすぐ恋に落ちました。
その時千尋は19歳で、それ以前のあこがれに似た淡い恋心のいくつかを除けば、初めての恋でした。恋に落ちてみて千尋は、恋することの不思議を知りました。不思議とは、たとえどんなことが起こったとしてもすべて受け入れる、心の持ちようの事なのではないか、と。
彼と出会う前、こんな夢を見ました。
綺麗な澄んだ川の、岸でした。
咲き乱れる野花に埋もれて、千尋は横たわっていました。
幸せなまどろみから目覚め、胸いっぱいに息を吸うと、目を開きました。
草の匂いと、あたたかな日差し、そして、静かな水音がとても心地よく感じました。
緩やかな風が、前髪を揺らしました。
その時、
「ー？」
何かが近づいてくる気配がしました。ゆっくり身を起こして、気配のする方を見ました。
青い青い空を、白く、長い生き物が、長い体をくねらせて、こちらにやってきました。
―龍神様
千尋は、それがすぐに龍神だとわかりました。
なぜかはわかりませんが、間違いなく、龍神だと思ったのです。
千尋は、こう叫んでいました。
「ーハク！」
ーハク、それが彼の名でした。
夢はそこで終わりました。
千尋は夢の続きを追いましたが、続きは出てきませんでした。
千尋は、東京のはずれにある国立大学の二年生でした。
千尋はアルバイトと掛け持ちしながら、その日も講義の内容をノートに丁寧に書き写していました。
そして、ハクを見つけました。
明らかに人ではない雰囲気でーおかっぱで、水干を着た青年が椅子部屋の端の方の椅子に座っていました。鋭い目つきで、素早く字をノートに書き写す姿は、他の人とはまるで別人のように見えました。
千尋は、思わず息を飲みました。
気付かないうちに、千尋はその不思議な青年に恋をしていました。
(この後千尋は思い切ってハクに声をかけ、それをきっかけに二人はだんだん仲良くなります。そして一緒に帰るようになります。そこの部分は省きます。)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
猫(プロフ) - 読みたいです！もしコメントに気づいてまだ書けると思ってくれるならぜひ続きを、、お願いします、、。 (2022年2月26日 0時) (
レス) @page6 id: cb072671dd (このIDを非表示/違反報告)
鈴花 - このお話の続き、ぜひ読みたいです！ (2019年11月10日 19時) (レス) id: 14419a12fb (このIDを非表示/違反報告)
かいがも(プロフ) - 指摘ありがとうございます (2018年3月8日 22時) (レス) id: a9ab640917 (このIDを非表示/違反報告)
、 - 実在する人物、団体、アニメキャラ等を扱う二次創作になりますのでオリジナルフラグ外して下さい (2018年3月8日 21時) (レス) id: 02e81c184f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かいがも | 作成日時：2018年3月8日 21時
