【黒バス】壊れればそれだけの事 SECOND【悪男主】

31話 狂おしい事件は策略により成功する ページ31

Side,KISE



俺の声が聞こえたのか、全員が来ていた。だけど今の俺にそんな余裕は無い
舞音が倒れている事に動揺している俺は、ただただ舞音に呼びかけているだけだった


「おい黄瀬!!
少しは落ち着け、ちゃんと生きてる!!」

「でも……でも、こんなに血流してるじゃないっスか!!
これで大丈夫って言えるわけねーだろ!!!」



本当に余裕なんて無かった。なんで舞音が倒れて頭から血が出ているのかが分からない
俺の……せい、なのか？いや、でもそんなわけないよな

でも、舞音がこんな事を自作自演出来るわけないし……あれ？舞音と最後に一緒に居たのって志穂っちたよね？



でも、なんで舞音にこんな事するのかが全然分かんねーよ


「とりあえず保健室に運ぶのだよ!!!
赤司、専属の医者が居るって言ってたな。その人をすぐに呼ぶのだよ」


緑間っちの一言で俺は舞音をお姫様抱っこをして、保健室に運んだ
その時、志穂っちが真っ青になりながら舞音を睨んでいた事を俺は知らない……






*







『舞音……舞音は!?』

「お、落ち着いてA君…緑間の話によると大丈夫だから」


Aっちが真っ青になりながら保健室の扉を開けて入ってきた
小春っちが落ち着かせているけど、怒っているのに変わりは無かった

Aっちは、俺の方に近づいて舞音を悔しそうな顔をして見ていた
……その時、俺はAっちに負けたような気分だった



『なぁ、黄瀬
一体何があったんだ？なんで舞音がこんな風になってるんだ？』

「俺が見た時にはもう、舞音はあんな風に……
あ、そう言えば、タオルを取りに行ったんスよ。そしたらタオルが切りつけられてて、落ちてたカッターに“志穂"って書いてあったっス」



この時、俺はAっちが俺の発言でニヤけていることを知らない……

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