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大ちゃんとの一件から、すこし日が経ったある日。
久しぶりにグループの仕事で、メンバー全員が揃った。こないだの収録以来、顔を合わせるのはご無沙汰だった。
『そういえば、いのちゃんクランクアップしたんでしょ？』と話題を投じたのは、最近気がつくと俺の隣ではなく、大ちゃんの隣に座るようになった知念だ。
『そうだよー、一昨日無事にクランクアップしましたー。裕翔はもう少し続くんだっけ？』
『うん、一応予定では来週にちょっとかかるかな』
『そっか、大変だね。…撮影終わったらドラマ組お疲れ様ってことでご飯でも行く？』
『え！行きたい！俺いのちゃんとご飯行きたかったんだよね！絶対だよ！』
『えー俺もいのちゃんと裕翔とご飯行きたーい』
『光が珍しいな。まあ、断るけど』
『なんでだよ』
『だってお前ドラマ出てないじゃん。ドラマ組の打ち上げって話聞いてた？』
そう言って目の前でサシでのご飯の約束が出来た裕翔が、素直に羨ましいなぁと思う。そして、断られたとはいえ一緒に食べたいと言えるヒカも。
今更、二人でご飯に行こうだなんて誘えない。
今日も変わらず俺達は建前の挨拶を交わす程度で、それ以降は会話もなし。
何故か勝手に距離が縮んだ気がしていたのだけれど、それは気のせいだったようだ。
俺はまた、気持ちに蓋をして。普段通り。
いつもの日常が帰ってきた。そう思っていた。
そう、思っていたのだけれど。
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仕事終わり。
マネージャーがメンバーを家の方面ごとに送迎車に振り分ける。
俺は、ヒカと薮と知念と同じ車と聞いていて、一番に帰り支度が終わったものだから、先に奥の席に乗り込んで携帯をいじって待っていた。
それから薮ちゃんが乗り込んできて、『お待たせ』と俺の前の席に座ってシートベルトをつける。
「あれ？他は？」
『あー、知念は今日大ちゃんとご飯食べに行くらしくてあっちに乗ってった』
「あ、そうなんだ」
『光はまだ着替えてたな、確か』
しばらくすると『お待たせ〜』とヒカがスライド式のドアを開ける音がして。
これでようやく車が出るな、と思っていたら『光ー？お前今日こっちじゃないのー飯行くんでしょ』と伊野尾ちゃんの声がした。
思わず声をする方を見てしまう。
ヒカの後ろに、彼の姿が見えた。
いつかどこかで見たチェックのコートを着ていた。
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めい(プロフ) - 梓実さん» 梓実さん初めまして。コメント有難うございます！ええ、泣いちゃったところ！どこでしょう！ 何考えているのか読めないミステリアスな雰囲気を出せたらなと思っていたので、その感想はとっても嬉しいです！ お読み頂き有難うございました！ (2020年10月20日 12時) (
レス) id: 8807fc94fe (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - Kさん» Kさん、こちらこそコメント有難うございました！同担です〜よろしくお願いします！笑 お話の感想も有難うございます！ (2020年10月20日 12時) (レス) id: 8807fc94fe (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - みつこさん» みつこさん初めまして。コメント有難うございます！とってもうれしい感想です〜泣 こちらこそ最後までお読みいただき有難うございました！ (2020年10月20日 12時) (レス) id: 8807fc94fe (このIDを非表示/違反報告)
梓実(プロフ) - とっても面白い作品でした！！思わず泣いてしまうところがあって…あんなに泣いたのは久しぶりです笑一瞬伊野ちゃんが怖かったのですが、なんだか安心しました笑笑 今からもう一度読み直してこようと思います！素敵な作品を、ありがとうございました！！ (2020年10月19日 21時) (レス) id: 56b32f15d6 (このIDを非表示/違反報告)
K - お返事頂けるなんて嬉しいです！正直同担なのが嬉しくて勢いで送ってしまっていたので笑お話とても面白かったです！ありがとうございました！！ (2020年10月17日 19時) (レス) id: 30c662d0e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めい | 作成日時：2020年10月4日 19時
