027 ym ページ27
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_____『好きなんだよ、山田のことが！』
慌てて会議室を飛び出して、でも楽屋に戻るにも戻れなくて、近くの非常階段に逃げ込んだ。
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いつからだ？どこから？
_____いつから大ちゃんは、自分の気持ちに蓋をして、俺のことを応援してくれていた？
大ちゃんはいつだって俺が落ち込むと、それを伝える前にさりげなくご飯に誘ってくれて話を聞いてくれた。
何を話すにも一番は大ちゃんだった。
大ちゃんは、どんな話でもちゃんと聞いてくれる。
アドバイスらしいアドバイスなんてされた事はないけれど、大ちゃんに話を聞いてもらうだけで、良かった。
全く、気がつかなかった。
そんな自分にも無性に腹が立った。
思い返せば俺は、いつも彼に甘えてばっかり。
涙が、ほろりとこぼれた。
大ちゃんの気持ちを知ってしまった今、
もう今まで通りじゃ居られないかもしれない。
どうしたらいいか、分からない。
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『や〜まだ、っ』
「…っ、ヒカ、なんで」
扉の先からひょこっと顔を覗かせたのはヒカだった。
「どうしてここが分かったの」と涙声で聞けば、
『駆け込んでいく山田が見えたから追いかけてきたの』と、階段の端でうずくまる俺の隣に座る。
『ハハッ、お前そんなに目赤くしちゃって。折角のイケメンが台無し。ほら、使って』
「ありがと…」
ヒカが貸してくれたハンカチで目元の涙を拭う。
彼は涙の理由を聞く訳でもなく、ただ、隣に座って優しく背中をさすって泣き止むのを待ってくれた。
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しばらくして『すこしは落ち着いた？』と聞かれて頷けば、『じゃあ、戻ろっか』と彼は立ち上がろうとする。
「…えっ、なんで俺が泣いてたのか聞かないの」
『んん？どうして？』
「だって…気にならないの」
目の前のヒカは『…気にならないって言ったらそれは嘘になるねぇ』と笑いながら、座り直す。
『だって山田がこんなに思い詰めた顔してるとこなんて、久しぶりに見るし。…だけどさ、』
「うん、」
『山田が俺に話して楽になるなら全然聞くけど、俺からは別に無理に聞き出そうなんて思わないよ』
「…ヒカ…」
『でも、…なんだか聞いて欲しそうな顔してるね』
そう言って優しく笑ったヒカにまた涙が溢れそうになる。
俺は少し考えてから『…友達の話なんだ。聞いてくれる？』と、話を切り出した。
"友達の話" そんなのもう自分のことだって言ってるみたいなもんだよなぁ、と思いながら。
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めい(プロフ) - 梓実さん» 梓実さん初めまして。コメント有難うございます！ええ、泣いちゃったところ！どこでしょう！ 何考えているのか読めないミステリアスな雰囲気を出せたらなと思っていたので、その感想はとっても嬉しいです！ お読み頂き有難うございました！ (2020年10月20日 12時) (
レス) id: 8807fc94fe (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - Kさん» Kさん、こちらこそコメント有難うございました！同担です〜よろしくお願いします！笑 お話の感想も有難うございます！ (2020年10月20日 12時) (レス) id: 8807fc94fe (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - みつこさん» みつこさん初めまして。コメント有難うございます！とってもうれしい感想です〜泣 こちらこそ最後までお読みいただき有難うございました！ (2020年10月20日 12時) (レス) id: 8807fc94fe (このIDを非表示/違反報告)
梓実(プロフ) - とっても面白い作品でした！！思わず泣いてしまうところがあって…あんなに泣いたのは久しぶりです笑一瞬伊野ちゃんが怖かったのですが、なんだか安心しました笑笑 今からもう一度読み直してこようと思います！素敵な作品を、ありがとうございました！！ (2020年10月19日 21時) (レス) id: 56b32f15d6 (このIDを非表示/違反報告)
K - お返事頂けるなんて嬉しいです！正直同担なのが嬉しくて勢いで送ってしまっていたので笑お話とても面白かったです！ありがとうございました！！ (2020年10月17日 19時) (レス) id: 30c662d0e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めい | 作成日時：2020年10月4日 19時
