40.嘆き弾 ページ10
「いないな……どこいったんだあの人……」
Aはきょろきょろと校内で雲雀を探し回っていた。草壁に頼まれたからなのだが、なかなか見つからない。
歩き回っているとツナとシャマル、そしてロンシャンが話しているのを見かけた。できる限りロンシャンにも関わりたくないと思いスルーしようとすると「あ!!」と大きな声をかけられた。どうやら見つかってしまったらしい。
「桜井ちゃーん!なにしてるの!?」
「Aちゃん」
見つかったからには無視できない。Aはにっこり笑って「人を探してて」といった。
「二人ともなんでシャマルさんのとこにいるの?」
「ツナが何か新しいことを始めるってリボーンから聞いてな。保健室でバイトを頼んでたんだ」
「へえー、そうなんだ」
「Aもやらねえか?ナース姿とか、良いな」
「想像しないでくれる?」
鼻の下を伸ばすシャマルにいらっとするAの横で、同じように想像してしまったツナは邪念を払うように首を横に振った。
「じゃー桜井ちゃんも一緒にやろ!!バイト!」
「ロンシャンくん、バイトする暇があるなら学級委員の仕事もしてほしいな」
「するする!するからさ!かけもちいーじゃん!もう一つ増えちゃっても!」
「あのなAちゃんだってすでにかけもちして大変なんだぞ。もー行こうよAちゃん」
ツナがそう言って背を向けるのでAもそれに倣った。するとロンシャンはあきらめず「やんないの!?やろーよ!」というと、ずがんと銃声が聞こえた。
「シャマル!」
撃たれたシャマルはパンツ一丁で大泣きし始めた。嘆き弾だ。
「もうお先真っ暗コゲ……過去も真っ暗コゲ……ちくしょー王妃に手を出すんじゃなかったぜ。そーすれば2062股をかけたぐらいで国際指名手配なんてことには」
「バカじゃないの」
「(Aちゃんはっきり言った!)」
体育座りで嘆くシャマルにAは冷たく一瞥してそう言い放った。するとさらにわんわん泣き始める。
「おまえのことはあと10年後くらいにオレの愛人にしてやろうと思ってたのにそんなこと言うか!?」
「桜井ちゃん……なってあげなよ」
「嫌だ」
「(即答ーっ)」
Aが一番嘆き弾効かないんじゃないかとツナは思う。そしてツナとしてもシャマルの愛人になんかなってほしくなかったのできっぱり否定するAに少しほっとした。
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しゃけ(プロフ) - このお話の最終話のほんと最後の部分で、苗字の設定がデフォルトのままです……! (2020年9月8日 21時) (レス) id: 739f78e142 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - もちぱふぇさん» そう言って頂けますと大変励みになります……!更新頑張ります!コメントありがとうございました^^ (2020年6月11日 10時) (レス) id: 1c1bad133d (このIDを非表示/違反報告)
もちぱふぇ(プロフ) - こんにちは!この作品ほんと好きでいつも楽しく見させてもらってます!これからも頑張ってください! (2020年6月10日 21時) (レス) id: c725358c65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レイ | 作成日時:2020年6月6日 10時