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「っ」
Aは目を閉じたあとふっと屈むと何かが頭上で空を切る気配がした。そしてとんと一段上がっては蹴り上げる。
「ぐへっ!」
「……ねえ、誰の首狙ってるかわかってやってんの?」
すると何かスーツを着た男が天井から落ちた。その首あたりを右足で踏みつけて体重を乗せる。男の手には注射器があった。なにかの毒物だろうか。左足で男の手を思い切り踏めば、注射器は転がった。
「ぐ、血染めの流れ星め……」
「……相変わらずそれ、恥ずかしいなあ」
「ぎゃんっ」
誰がそんな名前つけたんだろとAは呟きながら蹴飛ばして階段から落とした。
「へ、へへ、オレを倒したってこれから別の刺客がくるさ」
「!」
「イタリアで守られてりゃ、いいものをな……」
「……」
「ひっ!」
Aはすっとひどく冷たい目をした。
そして彼に手を伸ばそうとしたそのときだった。
「A!!」
「!!はい!!?」
胸ぐらを掴もうとした手をばっとはなしてつい条件反射に返事をした。
それと同時に死ぬ気モードのツナがきて起き上がろうとした男を殴った。そして気を失った男の首根っこを掴んでベランダから外に出した。
「ドロボーもう一人いたんだな!すげーなツナ、退治しやがった!」
「すごいよツナくん!」
ベランダにはもう二人男がいた。リボーンとジャンニーニの話によるとアルコバレーノの一人ヴェルデがお子様に見える光学迷彩を使って暗殺をしていたらしい。
「今日のはオレじゃなくて、真ん中分けのちっちゃい子のおかげだよ」
小さくなった獄寺にはやはり見えていて、獄寺の機転のおかげで奴らのスーツを壊すことができたそうだ。
「そうだAちゃん、大丈夫だった!?」
「え!?あ、う、うん」
「良かった……ジャンニーニからAちゃんも狙われてるって聞いてたから……」
ジャンニーニとの出会い頭、ボスが暗殺されていると聞かされたときにAも標的の一人らしいと話を聞いたのだ。
ツナが無事で良かったとほっとして言えばAは彼の目をじっとみた。
「……?Aちゃん?」
「……ううん、ツナくん。助けてくれてありがとう」
Aは笑って言った。
しかし内心、先ほど言われた言葉を思い出していた。
他の刺客が来る、と。
(そうしたらみんなに迷惑がかかる……)
居場所がどうしてバレたんだろうと思いつつ、Aはこれからのことを思ってため息をついた。
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200614
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しゃけ(プロフ) - このお話の最終話のほんと最後の部分で、苗字の設定がデフォルトのままです……! (2020年9月8日 21時) (レス) id: 739f78e142 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - もちぱふぇさん» そう言って頂けますと大変励みになります……!更新頑張ります!コメントありがとうございました^^ (2020年6月11日 10時) (レス) id: 1c1bad133d (このIDを非表示/違反報告)
もちぱふぇ(プロフ) - こんにちは!この作品ほんと好きでいつも楽しく見させてもらってます!これからも頑張ってください! (2020年6月10日 21時) (レス) id: c725358c65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レイ | 作成日時:2020年6月6日 10時