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「もーだめかと思いましたよ」
「まさか強引に飲ませるとはな、これならすぐ直せる」
「……もう正直に言った方が良くないですか?」
これからのことを考えるとごまかし続けるのは無理がある気がする。Aが言えばディーノが首を振った。
「激怒したビアンキが招待客全員殺してもいいっていうのか?」
「それはそうですけど……」
騙しているのが心苦しい。ビアンキは本当に結婚できると思っているのだ。先ほどの幸せそうな顔を思い出してつきりと心というより胃が痛んだ。
「やっぱりニセモノだったんスね」
「!」
そこで現れたのは獄寺だった。どうやら聴覚が良いそうで、モーター音が聞こえたため怪しんでいたらしい。姉の結婚相手がロボットだなんて怒るかと思いきや獄寺はにかっと笑った。
「オレにも協力させて下さい!10代目」
「えっ!?」
「どーせ姉キが勝手に式開いてリボーンさんが身代わりを置いて逃げたってとこじゃないスか?」
「ひゃ、100点満点だよ獄寺くん」
さすが弟だろうか。
そして獄寺はディーノからリモコンを奪ってこれは10代目の右腕の仕事だだのなんだの言う。
「獄寺くん、あの見えないサングラスつけてて大丈夫なの!?」
「大丈夫っスよ!ときどきはずして薄目で見ますから!」
「(これ絶対失敗するパターンだ)」
Aは嫌な予感を覚えていると、ぎぃ、とドアが開く音がした。四人同時に振り向けばそこには目をキラキラさせたランボがいた。
「それ、おもちゃかなーっ、おもちゃだなー」
「ランボ!」
ランボはリモコンに興味津々でそれで遊びたい気満々だった。よりによってこの二人に見つかるとは。Aはとりあえずランボにいう。
「ランボくん、これ大事なものだから触っちゃだめだよ」
「えーっ、ランボさんボタン押したい!」
「だめだアホ牛!これには高度な技術が必要なんだ!」
この調子で大丈夫だろうか、という不安は的中した。
お色直しが終わり、ケーキ入刀にうつるときだった。ビアンキが作ったらしいポイズンクッキング仕様のウェディングケーキに気を取られていると、ロボットリボーンが突然、ビアンキとリボーンの顔が象られたケーキ二段目にずぼっと入ってしまったのである。しかもよりによってビアンキの顔のところに。
「がははは、面白〜っ」
「ら、ランボくん!」
「だめだろ!」
獄寺がサングラスで見えないのをいいことにランボがリモコンを奪い取ってはボタンを好きに押していたのだ。
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しゃけ(プロフ) - このお話の最終話のほんと最後の部分で、苗字の設定がデフォルトのままです……! (2020年9月8日 21時) (レス) id: 739f78e142 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - もちぱふぇさん» そう言って頂けますと大変励みになります……!更新頑張ります!コメントありがとうございました^^ (2020年6月11日 10時) (レス) id: 1c1bad133d (このIDを非表示/違反報告)
もちぱふぇ(プロフ) - こんにちは!この作品ほんと好きでいつも楽しく見させてもらってます!これからも頑張ってください! (2020年6月10日 21時) (レス) id: c725358c65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レイ | 作成日時:2020年6月6日 10時