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「おい山本ー!あ!桜井さん!こんにちはー!」
「こんにちは」
「おー桜井さんじゃん!山本ナイス!」
「桜井さんも一緒にやらね!?」
「あ、私は」
「ツナ迎えにきたんだってよ」
ぞろぞろと野球部の部員がAを囲むと山本がそう言ってくれる。すると一同「あー」と言った。どういうあーなのだろうか。
「桜井さんが沢田の面倒みてんのはみんな知ってるからよ」
「面倒っていうわけじゃないけど……」
「じゃーまた今度一緒にやろーね!」
「うん。ありがとう」
Aがにこにこ笑って言えば全員が癒される。そして後輩らしい部員は「あの可愛い先輩なんて言うんすか!」「彼氏は!?」「うちの学校のマドンナだよ」という会話をしていた。
野球部と一緒にボーリング場に入れば、山本がツナを見つけてくれる。
「ツナー!」
「山本!!」
助かった!という顔をツナはしたが、一緒にいた、また随分と個性的な女の子二人がツナを指差しては真っ青な顔でぶんぶん首を横に振っていた。
「またなんだか楽しそーだな」
「(楽しそうか……?)……じゃあ、またね、山本くん」
「おー、学校でな!」
Aは山本に別れを告げてツナのところへいった。
「ツナくん」
「!Aちゃん!」
「この女ダレ!こいつストラップにするとこなのに!」
「ストラップ?」
「プシュー!プシュー!」
また随分大きい体に頭がくるくると天パで鼻水を垂らした女の子とカクカク動いたガリガリの女の子が怒った形相でAを指差した。
なるほど獄寺が心配するのも少しは分かる気がする。
Aは爽やかに笑う。
「そんなに怒ったらもったいないよ。絶対二人とも磨いたら光るタイプだもん。あなたは女性らしい体つきだし、あなたは綺麗な黒髪じゃない」
「(Aちゃんの口説きスキルやばすぎる……!!)」
「笑った方が絶対可愛いよ」
Aがふわりと笑って言うと、二人して顔を赤らめた。そして今度はAを指差した。
「おまえ気に入った!私のものにする!!」
「ぷしゅー!!」
「なっ!」
「そうきたか……」
とりあえず口説いてみたがツナからAに対象がうつっただけだ。仕方がない。最終手段だ。
「ツナくん、ごめん」
「え?っ!」
ツナの腕に手を伸ばしてするりと腕を組んだ。ぴったりくっつくようにしてAは言う。
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しゃけ(プロフ) - このお話の最終話のほんと最後の部分で、苗字の設定がデフォルトのままです……! (2020年9月8日 21時) (レス) id: 739f78e142 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - もちぱふぇさん» そう言って頂けますと大変励みになります……!更新頑張ります!コメントありがとうございました^^ (2020年6月11日 10時) (レス) id: 1c1bad133d (このIDを非表示/違反報告)
もちぱふぇ(プロフ) - こんにちは!この作品ほんと好きでいつも楽しく見させてもらってます!これからも頑張ってください! (2020年6月10日 21時) (レス) id: c725358c65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レイ | 作成日時:2020年6月6日 10時