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10.三浦ハル ページ45

「今日も暑いね……」
「ね。リボーンさん、いつも長袖だけど暑くないの?」
「お前らとは鍛え方が違うんでな」
「鍛え方かぁ、なるほど」
「納得しちゃうんだ」

ツナとリボーンとAは大体毎朝一緒に登校している。
今日も夏の暑さに少し滅入りそうになりながら歩いていると正面から妙な奇声が聞こえてきた。

「なっ、なんだー!?」

ツナが声を上げるのもわかる。
黒髪をポニーテールにした可愛らしい女の子がブルブル震えながら塀の上を歩いているのだ。
彼女は同じように塀の上にいるリボーンの正面まで行くと立ち止まっておじぎをした。

「こんにちはーっ」
「ちゃおっス」

どういう経緯で塀の上を歩こうと思ったのだろうか。Aは内心謎に思いながら会話を見守る。

「私……三浦ハルと申します」
「知ってるぞ。ここんちの奴だろ?」

そう言ってリボーンは目の前の家を指差す。すると彼女は顔を赤らめて「お友達になってくれませんか?」とリボーンに言った。

「いいぞ」
「はひーっ!」
「あ、おいっ」

彼女の体がくらりと傾いて落ちそうになるのをみてツナが慌てて駆け寄ろうとするが、きちんと着地して「やったあーっ!」と叫んだ。

「面白い子だね」
「そ、そうだね……(というか変な子……)」
「あ、あの……さっそくなんですが……ギュってさせてもらえませんか?」

ハルはもじもじと自分を抱きしめなが言う。どうしてそうなったんだろう。Aもツナも内心若干引いてるとリボーンは平然と答える。

「気安くさわるな。オレは殺し屋だからな」

相変わらずストレートに事実のままいうのでつっこみをいれたくなる。しかもリボーンは銃を抜いて言うのでひやひやした。

「こらリボーン!白昼堂々そーゆーことを……」

ツナはもっともなことを言うとパンっと横っ面を叩かれた。リボーンにではない。ハルにだ。

「最っ低です!何てこと教えてるんですか!?」
「はあ!?」

確かにリボーンは見た目赤ん坊であるためそんな風にもとらえられるか、と傍観していると、ツナに当たっていた彼女が「あなたもです!!」と急にAを向いた。

「え」
「可愛い子だなあと思っていたのに外見裏腹、そんなデストロイなことをリボーンちゃんに教えていたなんて!!」
「わあ、すごいとばっちりがきた」
「ふざけてんですか!?」
「オレもAちゃんもリボーンに殺しなんて教えてないって!!」

ツナの胸ぐらを掴んでいたハルはその言葉に更に目を吊り上げた。

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レイ(プロフ) - しゃけさん» 夢書きとしてそういったご感想を頂けるのは本当に嬉しいです……!コメントありがとうございました! (2020年9月8日 18時) (レス) id: df9096b5a8 (このIDを非表示/違反報告)
しゃけ(プロフ) - すごい、下の方もコメントしていますが本当にこの物語の夢主ちゃんは馴染んでいますね…。原作に入れたみたいな感覚で、とっても面白いです!続きぶっ通しで読みます。 (2020年9月7日 21時) (レス) id: 739f78e142 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - めぐさん» そう言って頂けますととても嬉しいです……!ありがとうございます(*^^*) (2020年6月22日 9時) (レス) id: 1c1bad133d (このIDを非表示/違反報告)
めぐ - さっき見つけて今読んでいる最中だけど、リボーンの物語の中に夢主ちゃんがすごーく自然に存在してて好きです (2020年6月21日 12時) (レス) id: 5732f558d7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レイ | 作成日時:2020年5月24日 16時

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