6.牛柄の五歳児 ページ27
「なんだかごめんね……しかも急で……」
「ううん！というか大体リボーンが悪いんだし！それよりもう大丈夫？」
「うん。昔っから時々熱出すんだ。薬飲んで寝れば大体治るから」
ありがとう、とAはふわりと笑えばツナもほっと安堵したようだった。
そしてAが万全となったはいいものの、クラスの、いや学校のマドンナ的存在の子と同居という事実にツナは改めてラッキーと思う反面京子に悪いと思った。
(いや京子ちゃんと付き合ってるわけではないんだけど……)
「今日は休日なのに荷物運ぶの手伝ってくれてありがとうね。ふふ、助かっちゃった」
(っ、可愛い……！)
Aの笑顔に癒されて心が温かくなるのをツナは感じた。そこではたと思い出した。Aが熱を出して魘されている時泣いていたことを。
「……あ、あのさ、Aちゃん」
「うん？」
「その……、」
リボーンは本人に聞けと言ったが複雑そうな家庭環境をただのクラスメートで隣の席の同居人が聞いてもいいのだろうかとツナは思い直した。
せっかくAが元気になったのにまた落ち込ませるようなことはしたくない。
「ううん、なんでもない」
「そう？」
沢田家に帰るとAは荷物を整理しに行き、ツナはリボーンに言われて勉強をしに部屋へ向かった。
荷物の整理と掃除を一通り終えたあと、ドォン！という音が何度かしたがきっとリボーンの指導法かなにかだろうと気にせずにいた。
「よし、奈々さんの手伝いしよう」
Aがエプロンを持って部屋を出ると、話し声が聞こえた。奈々が帰ってきたのかと思い、下に降りると
(めんどくさそーなのひっついてる……)
頭がもこもこで牛の格好をした男の子が奈々のズボンを掴んで泣いていた。
「えーと、奈々さん、ツナくん、その子は……」
「Aちゃん……いや、その、」
「リボーンくんのお友達みたいなの。喧嘩しちゃったみたいで」
「そう……そんなに泣いてると男前が台無しだよ？」
ハンカチで彼の涙と鼻水で汚れた顔を拭いてやる。すっかり綺麗になり、きょとんとしたまん丸の目が可愛いなとAは笑った。
「Aちゃん、ハンカチ……」
「いいの。洗えばいいし、ね」
なでなでと頭を撫でてあげれば彼はまたうるっと目を潤ませて抱きついてきた。
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レイ(プロフ) - しゃけさん» 夢書きとしてそういったご感想を頂けるのは本当に嬉しいです……！コメントありがとうございました！ (2020年9月8日 18時) (
レス) id: df9096b5a8 (このIDを非表示/違反報告)
しゃけ(プロフ) - すごい、下の方もコメントしていますが本当にこの物語の夢主ちゃんは馴染んでいますね…。原作に入れたみたいな感覚で、とっても面白いです！続きぶっ通しで読みます。 (2020年9月7日 21時) (レス) id: 739f78e142 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - めぐさん» そう言って頂けますととても嬉しいです……！ありがとうございます(*^^*) (2020年6月22日 9時) (レス) id: 1c1bad133d (このIDを非表示/違反報告)
めぐ - さっき見つけて今読んでいる最中だけど、リボーンの物語の中に夢主ちゃんがすごーく自然に存在してて好きです (2020年6月21日 12時) (レス) id: 5732f558d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイ | 作成日時：2020年5月24日 16時
