＊ ページ19
「おいA」
「げ、リボーンさん」
なんでこう会うんだろう、とAはげんなりする。そんな彼女に構わず男物の制服を渡してきた。
「え、なんです？着ろって？」
「ちげーぞ、ツナの制服の替えだ」
「……どうして私に渡しますかね」
「親父ギャグか？」
「違う！」
「10代目の妻だろ」
「ならないっての！私は！5歳からそれを否定してます！」
「ませた5歳だな」
あんたが言うか！
わなわなとAは震えながら言うがリボーンは涼しい顔をして制服をAの前に置いた。この有無を言わさない感じやばいな。
「山本が屋上から飛び降りようとしてる！！」
「！」
遠くからそんな声が聞こえてAは目を瞬いた。山本はそんなことは考えないようなタイプだと思っていたが何故急にそんなことになったのか。
Aはリボーンの方に目を戻すがもうそこには誰もいなかった。
(制服はあとでツナくんに渡すとして……)
教室からばたばた生徒たちが出てくるのでAもそこにまぎれた。
「楓ちゃん、なんで山本くんが？」
「無茶して腕骨折したんだって！」
たまに自分の勘の良さが怖くなるな
まさしく昨日言っていたことがあたってしまった。
(しかしまあそれで……山本くんにとっての野球ってそれほど大事なものなんだな)
屋上につくと本当にフェンスの向こう側で山本が立っていた。止めるクラスメートに対して山本は遠い目をしながら笑った。
「野球の神さんに捨てられたらオレにはなーんも残ってないんでね」
それで命を捨てようとする山本の本気さは伝わったがAは顔をしかめた。
命をなんだと思っているんだと。イタリアにいた時生死ぎりぎりの所で戦っていたAはそれが許せなかった。
「あたっ！」
その時、ツナが前に出た。出たくて出たわけではなさそうだが、山本は自分を引き止めにきたのかと思ったようだった。
「止めに来たなら無駄だぜ。おまえならオレの気持ちがわかるはずだ」
ダメツナとよばれているツナなら何をやってもうまくいかず死んだ方がマシだという自分の気持ちがわかるだろうと言う。
ツナはたしかになにをやってもいいうまくいかないかもしれないが、死んだ方がマシとは思ってないだろう。退学でさえあんなに嫌がっていたわけだし。
「A、おまえは下にいけ」
「は……？」
こっそりとまたリボーンに言われて、Aは首をかしげる。いや、これは屋上を飛び降りる定だろうか。
Aは生徒の群れから一人下へと向かった。
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レイ(プロフ) - しゃけさん» 夢書きとしてそういったご感想を頂けるのは本当に嬉しいです……！コメントありがとうございました！ (2020年9月8日 18時) (
レス) id: df9096b5a8 (このIDを非表示/違反報告)
しゃけ(プロフ) - すごい、下の方もコメントしていますが本当にこの物語の夢主ちゃんは馴染んでいますね…。原作に入れたみたいな感覚で、とっても面白いです！続きぶっ通しで読みます。 (2020年9月7日 21時) (レス) id: 739f78e142 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - めぐさん» そう言って頂けますととても嬉しいです……！ありがとうございます(*^^*) (2020年6月22日 9時) (レス) id: 1c1bad133d (このIDを非表示/違反報告)
めぐ - さっき見つけて今読んでいる最中だけど、リボーンの物語の中に夢主ちゃんがすごーく自然に存在してて好きです (2020年6月21日 12時) (レス) id: 5732f558d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイ | 作成日時：2020年5月24日 16時
