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徐にベランダに出て、
目黒くんの隣に立つ
冷たい夜風が頬を撫でた
目黒くんは僕を優しい顔で見つめて
mg『お前まだ起きてたの?笑』
と笑った
ru「…やな夢見たの」
そう呟くと
また、
ふはっ、
と笑って
言ったんだ
mg『大丈夫、俺はお前を捨てたりしねぇから』
まるで僕の心を見透かしたように
ふーっと
口から煙を吐く目黒くんは
本当に、
かっこよかった
綺麗だった
美しかった
ru「…それ、美味しいの?」
そう聞くと
目黒くんは一瞬目を伏せて
mg『苦いよ、とっても』
そう言った
どうしてなんだろう
どうして大人は、
苦いものをありがたがるんだろう
僕にもいつか
苦いものを美味しいと思える日が来るのだろうか
mg『…お前はまだ、焦んなくていいよ』
目黒くんは透き通る笑顔で言った
目黒くんの言葉や笑顔からは、
香水とも、
コーヒーとも、
ピザとも、
煙草とも違う、
とってもいい匂いがした
幸せな、そんな匂いが。

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作者名:Nana* | 作成日時:2021年1月11日 23時