＊３０−２＊ ページ46
ホテルの一室。
バッグの中から取り出したのはヒチョルが週末のデートのときにもってこいと言ったソンムル。
布のケースから取り出すとそれはやっぱりあの時見たのと同じ”鍵”だった。
引き出しの一番奥、見えないところにしまいこんだのは私。
それがいつの間にか移動していたということは、それを探したのはヒチョルしかあり得ない。
私が持ってること、覚えていたって事で。
だけど、こんな事になって、もう週末の予定は叶わないなと落胆する。
「…一体どこの鍵よ、バカ」
失くしてはいけないから、亡くなった母にもらったソンムルのキーホルダーに通す。
私とヒチョルの秘密を、母が繋いでくれているように見えて、すこしだけ笑う。
この鍵がある限り、ヒチョルの愛を信じていられるような気がしていた。
視界に入り込んだ台本。
社長はなぜあんなふうに言ったのだろう。
確かにこのままオフを過ごすより、仕事をしていたほうが気持ちは楽だ。
勝手に決め付けて反対するような人じゃなかったのに、何かあったと考えるのが普通だ。
それに、どうして柊涼香が親であるような事を知ってるのだろう。
思考の海を漂う私。
”コンコン”のドアノックの後に”ピンポン”そして”ガチャ”
事務所の人間はそうやって入って来る約束をした。
合図みたいなものだ。
しばらくして、マネが入ってきた。
「ヒチョルさんに、連絡先と手紙渡したよ。あんたをよろしくって言ってた。彼、意外と冷静ね」
「色んな事くぐってきてるから…ヒチョルは今は強いし、私より冷静だよ…」
「それにしても、何この台本？大河じゃないよね？」
「ペナルティーだってさ、オフ返上。明日から打ち合わせ…」
「しかも悪女！これ中国でやったやつと同じ？リメイク？！何でリメイクに本家の女優ぶつけてくるわけ？」
今回の社長の裁量は、さすがのマネも納得がいかないらしく。
ずっとずっと怒ってくれた。
それだけで、わたしはなんだか気が楽になっていた。
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しお(プロフ) - jonticさん» ありがとうございます！SJのお話は実はこれが初めてで、試行錯誤だったりしますｗｗ更新頑張ります！ (2014年6月10日 14時) (
レス) id: c026f6b756 (このIDを非表示/違反報告)
jontic(プロフ) - うふふ。そうです、、最近自分の更新すらおぼつかなく以前のように他の作家さんの作品を読んでいなかったのですが見つけちゃいました！更新楽しみにしています！ファイティング！ (2014年6月9日 20時) (レス) id: 1fe14e6c9e (このIDを非表示/違反報告)
しお(プロフ) - jonticさん» まさか!!!間違ってたらすみません。チャニョルとミノのお話書かれてますよね？！ひー!!!実は読んでます！（ほかの作品はまだ手が付けられてません、作品の数を見て白目）恐れ多くもコメントいただけるなんて!!!すみません、私コメント残さず読んでます！ひー（白目） (2014年6月9日 11時) (レス) id: c026f6b756 (このIDを非表示/違反報告)
しお(プロフ) - minoko1002さん» ありがとうございます。毎日更新していきますので時々もやもやさせてしまうかもしれませんが（いいところで切れてたりしがちなんです、私）最後までお付き合いくださるとうれしいです (2014年6月9日 11時) (レス) id: c026f6b756 (このIDを非表示/違反報告)
しお(プロフ) - 藍さん» ありがとうございます。番号のふり間違いです。直しました (2014年6月9日 11時) (レス) id: c026f6b756 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：汐
| 作成日時：2014年5月14日 9時
