＊２０−４＊ ページ23
受付で「柊涼香」の名前を言うと「失礼ですがお名前は？」と聞かれる。
一瞬迷ったのは、コ・Aと名乗るか、娘としての”里桜”と名乗るか迷ったから。
日本名を名乗るとしたら、苗字が分からない。
柊涼香はきっと芸名だろう。
未婚の女優を訪ねて「娘です」とはいえない。
考え抜いた末に”里桜”という名の女優ですと名乗った。
そう伝えてもらえば分かりますと。
すると受付の奥から(偉い人っぽい)スーツを着た人が来て。
一般とは違う入り口に案内してくれた。
いわゆるVIP専用ってことなんだろう。
政治家、芸能人、スポーツ選手…きっとその辺りが使うんだろう。
重厚な扉の前、緊張してる理由は一体なんだろう。
インターホンを押す手が震える。
目を閉じてヒチョルの「大丈夫」を思い出す。
…大丈夫、わたしには変える場所(ヒチョル)がある。
ついに、押した。
ピンポーン。
「…はい？」
「あの…わたし…」
「今、涼香先生は寝てます。どちらさんでしょうか？」
「…わたし、、、あの」
インターホンに出たのは付き人なのか？
わたしは戸惑った。
急に怖くなって”里桜”と名乗る事に抵抗が生まれた。
そのとき自覚した。
わたしが”里桜”？違う。
わたしはあの両親の子ども。
わたしはコ・A。
「帰ります。お見舞い、ドアノブにぶら下げておきます。お大事にとお伝え下さい」
わたしはドアに背を向けた。
桜色のパンプスを選んだのは、名前に桜とつけてくれたことを感謝したから。
桜色のネイルをオーダーしたのは、素直に感謝を表現できないから。
わたし、あなたに気に入られたいと思ったのかもしれない。
あなたの想像の”里桜”ちゃんになろうとしたのかもしれない。
だけど、気付いた。
わたしは、身も心もコ・Aだ。
そう思ったら、「柊涼香」に会ってはいけない気がした。
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しお(プロフ) - ねっこべくひょんさん» わあ！ありがとうございます！嬉しいです♪初めてのヒチョル様作品になりますので、楽しいと言っていただけて感激です。毎日コンスタントに更新できるように頑張ります♪ (2014年5月11日 9時) (
レス) id: f8fa8d899f (このIDを非表示/違反報告)
ねっこべくひょん(プロフ) - 昨日見つけたのですが、このような大人っぽいどろどろしたストーリーが初めてで、楽しく読んでいます！更新がんばってくださいね(*^_^*)待ってます！ (2014年5月11日 8時) (レス) id: ed49e8abb2 (このIDを非表示/違反報告)
しお(プロフ) - naeponさん» ありがとう♪しかし、昼頃見つけてしまったんだ。ヒチョル様のｳｷﾞｮﾙキス写真に、死亡。 (2014年4月25日 12時) (レス) id: f8fa8d899f (このIDを非表示/違反報告)
naepon(プロフ) - しおちゃん♪の書く小説だいすきだよぉ(^3^)/ (2014年4月25日 9時) (レス) id: 611870be34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：汐
| 作成日時：2014年4月25日 8時
