＊１６−５＊ ページ47
「こういうのって、偶然ではないと思うんだ。宿命とか運命とか、縁とかそういう言葉で説明できないものだと思うんだ」
そういって住職は笑った。
まだ調べる余地がありそうだからと、”生きている間はAさんについてもう少し調べるよ”と笑った。
そしてノートを指差してわたしを見つめる。
「君の、、、名だ。」
”里桜”
「”里桜”…これがリオちゃんの正体ですか。わたし、そういう名前だったんですね」
夢の中でよぶその声は、やっぱりわたしを呼んでいたんだ。
ふと引っかかって、思考の海を漂う。
掴んだそれは、あの日の台湾の出来事、、、占い師の言葉。
”古い都、桜の花”
それらが繋がったとき、ぞっとした。
だけど自分が何者なのか、ほんの少しだけど掴めそうな気がして、心の中の膿が出る気がした。
そして住職はこんな事を言った。
「君があの時このお寺に来たのは、何かに導かれてのことだったんだ。何か強い念がそうさせたのかもしれない」
わたしが以前住職に渡したその幼い頃のわたしの写真。
”返しそびれたまま、君は韓国に戻ったときいてね、すまなかった”
そういったあと、その写真の後ろに重ねるように挟んであったもう一枚を取り出す。
今の自分に少し似ていると思った。
そして、私よりもとても美しい女の人が赤ちゃんを抱いている。
幸せに満ちていて、抱かれている赤ちゃんは目を閉じて眠っている。
写真の裏を見ると”里桜 八ヶ月”と記されていた。
「会いたいか？」
「え？」
「その赤子は君だ。このホクロ、君にもあるだろう？」
写真をしっかり見ると、同じところに同じホクロ。
「このひとは、生きていますか？」
「生きているよ、とても美しく有名な人だ。わたしは直接会った事は無いが、知り合いの僧侶がこの女性と知り合いだった。」
「、、、そんな側に居たんですね」
「居たというか、見守っていたというか…。」
「え？」
「韓国で生活している君には、誰なのか分からないか？これは若いときだけど、十分今でもそのままだ。」
住職が次のページをめくる。
そこには"柊 涼香”と書かれていた。
「ウソ…」
韓国のメロドラマなら、このタイミングで壮大な主題歌が流れて次回に続くんだろう。
だけどわたしの頭の中には、何も聞こえなかった。
その名前を知っていたから。
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しお(プロフ) - まみさん» えーと、希とついてる方が連載中です。ついてないのは連載前の試験公開の作品ですので、中身は公開まで内緒ですー！すみません！ (2014年7月13日 14時) (
レス) id: f8fa8d899f (このIDを非表示/違反報告)
しお(プロフ) - あゆあ☆１さん» こんにちは、パスのついてない方が連載中です。パスの方は先行公開のほうなので、もう追い付きますよー！お読みいただけるのはタイトルに希←がついてるものだけになります。ごめんなさい！ (2014年7月13日 14時) (レス) id: f8fa8d899f (このIDを非表示/違反報告)
あゆあ☆１(プロフ) - 汐 さんはじめましてです＾−＾小説をよませてもらってます＾−＾いつも楽しみに読ませてもらってます＾−＾ぜひ続きを読みたいのでパスワード教えてください＞＜よろしくお願いします＾−＾ペコリ (2014年7月13日 13時) (レス) id: 58d6f964b4 (このIDを非表示/違反報告)
まみ(プロフ) - こんにちは！この小説大好きなんですが、途中からパスワードがかかってて読めません(￣▼￣；)よろしければ教えてもらえませんか？続きが気になって気になって(笑▽笑) (2014年6月29日 10時) (レス) id: e10cbe5985 (このIDを非表示/違反報告)
しお(プロフ) - naeponさん» あわわわ！今気づきました。えっと、メッセージ送っておきます！ (2014年4月17日 8時) (レス) id: c026f6b756 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：汐
| 作成日時：2014年4月7日 8時
