＊１４−２＊2010年X月 ページ39
ヒチョルと別れたわたしは賑わいを見せる台湾に居た。
2010年の終わりには、わたしの側に愛しい人の姿は無かった。
だけど、テレビを見なくても、街角のビジョンで、ヒチョルの姿が目に入ることがつらかった。
逃げるように台湾にやってきたわたしは、何もしないで過ごした。
そのまま年を跨ぎ、台湾でのドラマ出演が決まった。
台湾語が出来る、外国人女優。
そういうポジションを開拓したといわれ、うれしかったけど、正直よくわからなかった。
ヒチョルが言った”仕事があるだけ喜べ”っていう言葉を最近よく思い出す。
ヒチョルと別れてから、余計にヒチョルの事を思う時間が増えた気がする。
思考の海を漂いながら、いつもたどり着く結論。
わたしは今でもヒチョルが好き。彼を愛している。
だけど、ヒチョルはきっとわたしじゃなくてもそれなりに楽しい。
他の女の人にやさしくして、生きてる。
あんなふうに感情をぶつけるセ ックスをしてるのかもしれない。
ヒチョルより顔が美人で、性格のいい人を好きになってるかもしれない。
一人になってから、妙に卑屈で。
そんな自分に嫌気ばかり差す。
考えたって何も変わらないし、ヒチョルは戻ってこない事は分かってるのに。
「Aさん、おいしくなかった？」
顔を覗き込まれた相手は。こっちで有名な女優アリエルで。
童顔でパッチリした目。
日本の漫画を原作にしたドラマでブレイクした彼女。
そして、わたしが台湾で唯一仲良くなった女優。
「ううん、おいしいよ。」
「彼に、、、食べさせたいと思った？例の大スター元気？」
「あのね…わたし、ヒチョルと別れたの」
「え？！なんで！あのことが原因？彼、知らないの？！」
「…ヒチョルのせいじゃないの、わたし、自分が何者か時々分からない。」
「…ちょっとちょっと！しっかりしてよ！大丈夫？」
アリエルは元々大きな瞳を更に大きくした。
尋常じゃないわたしの様子に、隣に席を移したアリエルは”耳貸して！”って内緒話をした。
「行ってみる？」
「うん、連れてって」
「あーうー、あたし撮影だからさ…」
「、、、えー。一人で行けと？」
「話しはつけとくから！大丈夫！」
わたしは台湾で今後の人生を左右する出来事に遭遇する。
それは言い方を返ると、そうなる事は決まっていたかのようだったけど。
自分がずっと抱えて生きてきたわけの分からないものの正体を尽き止めるきっかけになることは確かだった。
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しお(プロフ) - まみさん» えーと、希とついてる方が連載中です。ついてないのは連載前の試験公開の作品ですので、中身は公開まで内緒ですー！すみません！ (2014年7月13日 14時) (
レス) id: f8fa8d899f (このIDを非表示/違反報告)
しお(プロフ) - あゆあ☆１さん» こんにちは、パスのついてない方が連載中です。パスの方は先行公開のほうなので、もう追い付きますよー！お読みいただけるのはタイトルに希←がついてるものだけになります。ごめんなさい！ (2014年7月13日 14時) (レス) id: f8fa8d899f (このIDを非表示/違反報告)
あゆあ☆１(プロフ) - 汐 さんはじめましてです＾−＾小説をよませてもらってます＾−＾いつも楽しみに読ませてもらってます＾−＾ぜひ続きを読みたいのでパスワード教えてください＞＜よろしくお願いします＾−＾ペコリ (2014年7月13日 13時) (レス) id: 58d6f964b4 (このIDを非表示/違反報告)
まみ(プロフ) - こんにちは！この小説大好きなんですが、途中からパスワードがかかってて読めません(￣▼￣；)よろしければ教えてもらえませんか？続きが気になって気になって(笑▽笑) (2014年6月29日 10時) (レス) id: e10cbe5985 (このIDを非表示/違反報告)
しお(プロフ) - naeponさん» あわわわ！今気づきました。えっと、メッセージ送っておきます！ (2014年4月17日 8時) (レス) id: c026f6b756 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：汐
| 作成日時：2014年4月7日 8時
