＊１２＊繋がった夜（*）2010年 ページ31
メンバーの訴訟が明らかになってから一ヶ月が過ぎ、年をはさんだ。
ヒチョルの周りは相変わらず騒がしそうで、見ていられなかった。
このときもヒチョルはその件に関して、私に一切何も言わなかった。
きっと、その頃のわたしはそれが寂しく思えたんだ。
わたしだって。抱えてる事ヒチョルに言わないのに。
ただ、映画の撮影の合間に、ヒチョルと交わす電話の中で「お前に会いたい、早くお前を抱きたい」と切望するヒチョルの声が切迫してるのだけはわかった。
誰かに聞かれたりしないかと、ひやひやしたのはわたしだけで。
ヒチョルは人目もはばからず電話していたと、後になってマンネのキュヒョンくんから聞かされ、赤面した。
(なんでマンネが聞いてるんだよ！と思ったけど)
映画の撮影が残すところ後一日となったとき、中国でライブを行ったヒチョルに会いに行くことが出来た。
その日は奇しくも、公演の最中にヒチョルが涙を流したといわれていたあの日だった。
久しぶりに会ったヒチョルの大きな目は、どこか死んでいるように見えた。
「ヒチョラ…ケンチャナ？(大丈夫)」
HC「お前まで大丈夫って聞くんだ。分かってんだろ？」
2009年。初共演したドラマの終盤。ヒチョルはこんな目をしていた。
希望の感じられない目。そのときと同じ色のない目。
「泣いたの？…ウサギみたい」
ヒチョルの頬に手を添えてキスしようとした瞬間。
ぐっと手を掴まれて、すぐ側のベッドに放り投げられた。
呼ばれた時点でわかっていたことだけど、驚く。
何の為にわたしを呼んだか。
切羽詰った声の理由も、その目的も。
子どもじゃないから分かりきっていた。
ヒチョルは今日、わたしを抱くつもりで呼んだのだと。
HC「A、、、ごめん」
「ヒチョル…優しくしてなんていわない。だけど大事にして？傷つけないで？お願い」
わたしが目を逸らすと、ヒチョルのあの色っぽい唇が首筋に降りてきて。
そのまま顔をぐっとヒチョルのほうに向かされた。
熱っぽい瞳が揺れて、ヒチョルは唇を重ねてきた。
これからはじまる二人の時間が、ぐっと濃いものであろうことは。
余裕のないヒチョルのキスですぐに分かった。
キザキザの心のままわたしを抱くヒチョル。
きっと、わたしの心もキザキザになると思った。
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しお(プロフ) - まみさん» えーと、希とついてる方が連載中です。ついてないのは連載前の試験公開の作品ですので、中身は公開まで内緒ですー！すみません！ (2014年7月13日 14時) (
レス) id: f8fa8d899f (このIDを非表示/違反報告)
しお(プロフ) - あゆあ☆１さん» こんにちは、パスのついてない方が連載中です。パスの方は先行公開のほうなので、もう追い付きますよー！お読みいただけるのはタイトルに希←がついてるものだけになります。ごめんなさい！ (2014年7月13日 14時) (レス) id: f8fa8d899f (このIDを非表示/違反報告)
あゆあ☆１(プロフ) - 汐 さんはじめましてです＾−＾小説をよませてもらってます＾−＾いつも楽しみに読ませてもらってます＾−＾ぜひ続きを読みたいのでパスワード教えてください＞＜よろしくお願いします＾−＾ペコリ (2014年7月13日 13時) (レス) id: 58d6f964b4 (このIDを非表示/違反報告)
まみ(プロフ) - こんにちは！この小説大好きなんですが、途中からパスワードがかかってて読めません(￣▼￣；)よろしければ教えてもらえませんか？続きが気になって気になって(笑▽笑) (2014年6月29日 10時) (レス) id: e10cbe5985 (このIDを非表示/違反報告)
しお(プロフ) - naeponさん» あわわわ！今気づきました。えっと、メッセージ送っておきます！ (2014年4月17日 8時) (レス) id: c026f6b756 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：汐
| 作成日時：2014年4月7日 8時
