＊１１−３＊ 20XX年 ページ30
当時彼が何を考え、何を思っていたのかはっきり聞くことが出来たのは、つい最近のことだった。
わたしとヒチョルは2010年の一年の間、離れたりくっついたりを何度も繰り返した。
それは不安定なヒチョルと、不安定なわたしの間には起きて当然のことだった。
物理的に埋まらない距離。
見えない相手の本心。
抱えているものの大きさ。
そういうものが全部重なって、苦しくなるとぶつかった。
わたしはヒチョルが居なくなると台湾や中国の仕事を入れ、ヒチョルはきっと寂しさを埋めるために近くに居た女の子を抱いていたと思う。
(未だにその点、本当のことは絶対言わないから、きっと当たってると思う。)
「ねえ、ヒチョラ…今、幸せ？」
HC「ヤー、そういうの苦手だって分かってるのに、何で聞く？」
「聞きたい。いいじゃん」
HC「幸せに決まってる。」
「これから大変だよ？四次元大スターが落ち着くわけないって、皆言ってるんだから」
HC「お前、公表するの反対なの？」
「…反対じゃないけど、負担になるじゃん、ヒチョルの」
HC「もうアイドルって年じゃねえだろ。何気にしてんの？」
「身の安全？私生ペンからの攻撃に耐えうる身体じゃないからさ…」
HC「エーイ…。」
「大丈夫、ヒチョルのこと愛してくって決めたときに、覚悟したもん。」
HC「心配するな、上手くいくから。守るから大丈夫だ。」
「久しぶりに聞いた、ヒチョルの大丈夫」
優しく笑うようになったヒチョル。
ただそれがうれしくて、最近脆くなった涙腺が緩む。
ニコニコしながら泣くわたしを、ヒチョルが抱き寄せる。
今はもう匂わなくなったあの煙草のにおい。
あの頃いつもその香りがわたしを包んでいた。
部屋で、ベッドで、バスルームで、車の中で。
ヒチョルとキスを交わすたびに、その香りがわたしを包んだ。
あの頃を思い出しながら、わたしはヒチョルの腕の中でうとうとと夢の世界に誘われていた。
そうあの頃。
幸せで、悲しい記憶のある2010年のある時期の出来事。
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しお(プロフ) - まみさん» えーと、希とついてる方が連載中です。ついてないのは連載前の試験公開の作品ですので、中身は公開まで内緒ですー！すみません！ (2014年7月13日 14時) (
レス) id: f8fa8d899f (このIDを非表示/違反報告)
しお(プロフ) - あゆあ☆１さん» こんにちは、パスのついてない方が連載中です。パスの方は先行公開のほうなので、もう追い付きますよー！お読みいただけるのはタイトルに希←がついてるものだけになります。ごめんなさい！ (2014年7月13日 14時) (レス) id: f8fa8d899f (このIDを非表示/違反報告)
あゆあ☆１(プロフ) - 汐 さんはじめましてです＾−＾小説をよませてもらってます＾−＾いつも楽しみに読ませてもらってます＾−＾ぜひ続きを読みたいのでパスワード教えてください＞＜よろしくお願いします＾−＾ペコリ (2014年7月13日 13時) (レス) id: 58d6f964b4 (このIDを非表示/違反報告)
まみ(プロフ) - こんにちは！この小説大好きなんですが、途中からパスワードがかかってて読めません(￣▼￣；)よろしければ教えてもらえませんか？続きが気になって気になって(笑▽笑) (2014年6月29日 10時) (レス) id: e10cbe5985 (このIDを非表示/違反報告)
しお(プロフ) - naeponさん» あわわわ！今気づきました。えっと、メッセージ送っておきます！ (2014年4月17日 8時) (レス) id: c026f6b756 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：汐
| 作成日時：2014年4月7日 8時
