第204話 見惚れる ページ22
可愛い可愛いハルと女の子たちがいなくなった控室で一人寂しく待っていると、お父さんが迎えに来てくれた。
「ぐずっ……あの小さかったユキがもう結婚かぁ…」
『ふふっ。お父さん、もう泣いてるの？』
「し、仕方ないだろっ？ ずずっ……こんなに綺麗になって…」
あっ、そうそう、今日の結婚式には知り合いみんなを招待したんだけど、流石に正真正銘の一般人であるお父さんとお母さんの前だから見えるところに武器は所持しないでねってお話してあるよ。
【もし敵が奇襲してきたらどーすんだ？】
二人が気づく前にユキちゃんが凍らせちゃうよ☆
【頼むから新婦は大人しくしてろよ！？ 暴れるなよ！？】
『やぁ。イーピンちゃん、ランボ、フゥ太くん。今日はよろしくね』
彼らにはベールガール＆ボーイ役をお願いしているんだ。
「イーピン、がんばる！」
「オレっちもがんばるじょ〜！」
「任せてよ、ユキ姉！」
ベールを被って……いざ出陣！ って、間違えた。
【意外とテンパってるな】
当たり前でしょ！ そりゃ緊張するって！
お父さんの太い腕を軽く掴んで…………やばい雪兎なんか緊張ほぐすこと言って！
【あー、うー、そうだ！ デイモンの奴も実はヘタレでなかなかエレナに告白できなかったんだぜ！】
ぷっ、それ本当？
「新婦の入場だぞ」
会場から聞こえる司会役のリボーンくんの声と共に扉が開かれる。
ベールに遮られながらも目だけで周囲を見渡しつつ、拍手の中を進んでいく。
『あ……っ』
誰にも聞こえていないだろう声が漏れた。
だって……黒いタキシード姿のスクアーロが……凄く、格好良かったんだもの。
ぼうっ、と見惚れたまま歩むと、とうとう彼のもとに辿り着いた。
「ユキ…」
『スクアーロ…』
ベール越しにじっと見つめ合っていると、鼻をすする音が……あっ、お父さんったらもう号泣してる。
「ずずっ……ユキを頼むよ、スクアーロ君」
「お゛う、幸せにするぜぇ」
そう真剣な表情で答えたスクアーロへと導かれた腕に沿って、お父さんのとは違う筋肉質で引き締まった腕をきゅっと掴む。
「こほん。ワタシは幸せのリーボン神父じゃ。それでは結婚の誓いをしますぞ」
ふふ。ちょっと高めの台が用意してあると思ったら、そういうことか。
白いおヒゲをつけて、おしゃぶりの上からロザリオをした神父姿のリボーンくんが仲人役もしてくれるらしい。
「リボーン何やってんのーー！！？」
マグロの悲鳴のおかげで緊張がとけてきたよ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 64人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「リボーン」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
霽月(プロフ) - 緋雨さん» ありがとうございます!! お陰様でなんとか完結させることができました。いつもコメントありがとうございます。たまに番外編ものぞいてやってくださいね。これからも精進します!! (2019年8月30日 21時) (
レス) id: a6fc521fe8 (このIDを非表示/違反報告)
緋雨 - ハル姉 完結おめでとうございます！！ ユキちゃんとスクアーロの結婚式 読んでてとても面白かったです！！ 今までとても素敵なこの作品を書いてくれてありがとうございます！ お疲れ様でした！ (2019年8月30日 20時) (レス) id: abe5765737 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：霽月 | 作成日時：2019年6月17日 23時
