第76話 出番寄越せ ページ31
「ヒュ〜♪」
700ヤードほど離れたところにいるトカゲくんの、それも胸に埋め込まれた匣をライフルによって射貫く。
実際に目視はできないが、匣は破壊された筈だ。
パン野郎のこの呆然とした顔よ、超スッキリしたよ！
【ホント、三浦ユキって奴は規格外だな】
「てゆーか何なのユキ様？ なんで狙撃弾を撃ち落とせるワケ？」
『は？ あんなもの出来て当然だろ？』
「イヤイヤ、当然じゃないし……普通は無理だから」
そうか？
【そうだよ！】
まぁ、なんでもいいけど…。
「攻略の面倒なアンタともう闘いたくないからサ。悪いけどここでリタイアだヨ、パンファ」
バリバリィッ！！！
「縺れろ」
ミドゥーザの雷の炎を受け、パンファが黒こげになって気絶する。
よし、残るネヴェリータは黒兎だけだな。
『綱吉くんがユニを保護するにせよ、しないにせよ、私が守ることに変わりはない。行くよ、キミ、た……ち……くっ』
「お姉さま！」
「お母さん！」
「ユキさん！？」
「ちょっ、ユキ様ダイジョーブ？」
眩暈と、頭が割れそうなほど激しい痛みを引き起こす頭痛……くそっ、こんなときにガタが…
「う゛お゛ぉい！！ ユキ！！」
すぐさまスクアーロが駆け付け、立つこともままならない痛みに襲われる私をほとんど抱え込む。
「アハ♪ 今がチャンスかな？」
「白蘭様、ご安心ください。ユニ様は我々がすぐにお連れします」
駄目だ、私なんかに構うな！
キッとスクアーロを睨み上げ、その胸元を押し返す。
「ハハン」
宙に浮かび、雲の炎を纏った植物たちをこちらに放つケバ男。
だからっ……私から離れてみんなを守って！ スクアーロ！！
「見くびんなぁ……ユキを抱えていたって問題ねぇ」
さっきよりも強く私を自分の懐へ抱き寄せた状態でスクアーロは剣を振るい、小型爆弾を飛ばして植物を相殺する。
「う゛お゛ぉいっ！！ てめーの相手はオレだぁ！ 暴れたくてウズウズしてんだぁ！！」
「邪魔だよ」
「くそ親父は母さんを守ってろ。こいつらはオレと恭弥兄が相手するからさ」
「雪那も邪魔だよ」
「えぇっ！？ なんで！？」
左の義手に剣を取り付けたスクアーロの範囲外の右手側に出てきた恭弥が、その背にトンファーをぐいぐい押し付ける。
「スクアーロに……雲雀さん！！ 雪那くんまで！！」
みんな何も言わないけど、ここはオレたちに出番寄越せってことかな。
【そーいうこった。おまえは暫く大人しくしてろ……頑張りすぎだ】
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霽月(プロフ) - ゆきなさん» コメントありがとうございます。さ、最初から…もはや最初の頃のは書き直したいレベルでお恥ずかしい限りです。最後まで面白いものを書けるよう、頑張ります！ (2019年3月11日 19時) (
レス) id: b6246d6e58 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - こんな遅くにすみません！２日かけて最初からユニちゃんと未来で再会！って感じの所まで読みました！面白かったです！これからも無理せずに頑張ってください！ (2019年3月7日 1時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霽月 | 作成日時：2018年4月17日 22時
