神威の兎【銀魂】_参_ (ページ17)

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兎が76匹ページ17

「おろすぞ」

水道の前におろして蛇口をひねってやる。

そこから出る水をすくって顔を洗うAだが………全く水あめがとれてない。

子供だからか？子供ってこんなに鈍臭い生き物だったか？

「仕方ねー、俺がやってやる」

「トシにぃ…？」

ひざをついて水を片手ですくってAの口周りをぬらしていく。

少しずつネバネバを取れていく顔。

ふぅ、あと少しだ。

「…………………………よし、これでいいだろ」

もうAの顔に水あめはない。

手にもついてねーな。

「あり、がと。トシにぃ」

「別に。それより早く戻るぞ」

生きと同じように担いでパトカーまで歩く。

Aからは水あめの甘い匂いとまた違った甘い匂いがする。

ああ、髪の毛の匂いか。

そこまで甘ったるい匂いじゃない。むしろ落ち着く匂い。

甘い匂いに少し爽やかな匂いが入ってるおかげか？

「トシにぃ」

「なんだ」

「トシにぃ、タバコ、してる…？」

「匂うか？」

「うん」

さっきも吸っちまったからか。

そろそろ匂いが出ねータバコでも開発してくれ。

「トシにぃ、キセル、オススメ。よく、晋にぃ、吸ってる。A、キセルの、匂い、好き」

「キセルとタバコで匂いの大差はそんなにないだろ。」

「ある。キセル、今度、あげる」

こんな子供からキセルをもらう大人ってどうよ(呆)

「期待せずに待っとくぜ」

「あげる」

「わかったわかった」

こんな会話をしてるせいですぐにパトカーについた。

「早かったですねィ。ああAを担いでるせいか」

「総悟、コイツがすっげェ遅いこと知ってたのか」

「Aが屯所にいた時に気づきやした。それよりAくだせェ」

「はぁ」

総悟にAをわたして俺は運転を再開したときだ。