〜 ページ23
水を汲むついでに頭を冷やす。
ほんとバカみたい。あの日レイに嘘がバレてたんだからその前から調子が悪かったことくらいすぐわかるだろ。ノーマンは鈍感とは対極の存在にある。彼相手に隠し事をするのは難しい。絶対悟られちゃいけなかったのに、情けない。
エマはみんなで脱獄すると言った。でもそれは無理。せめて妥協して年少者を置いていくとしても私がいるだけで脱獄、そしてそのあとの逃走に大きな支障が出てしまうことは疑う余地もない。どのみち私が生き残る術はないんだ。エマならママ候補になるだろうが私みたいな病弱にそんな道は存在しない。脱走しようがしまいがもうじきなくなるこの命、どうせなら有効に使いたい。レイが内通者じゃないかと疑ったあの日、ハウスを色々調べて見た。床の下に置いてあったオイル、レイは自分を燃やしてその間にエマ達を逃すつもりなんだ。なんて都合がいいのだろう。レイじゃなくて役立たずの私が燃えればいい。その方がそのあとの逃走も順調に進むはず。もちろんエマ達にバレたらこっぴどく怒られるし止められる。だからバレてはいけないんだ。決行するその日まで私はみんなので脱獄に希望を持つ少女を演じきらなければならない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 34人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
空(プロフ) - 完結おめでとうございます!!すごく面白かったです!! (2018年10月8日 13時) (
レス) id: 819f837169 (このIDを非表示/違反報告)
へびいちご日和 - 空さん» 暖かいコメントありがとうございます！なんとか完結させることができました！ (2018年10月8日 8時) (レス) id: 29fdad6945 (このIDを非表示/違反報告)
空(プロフ) - すごく読みやすいし、読み進めるたびに次はどうなるんだろうとドキドキします！！更新頑張って下さい！ (2018年9月30日 17時) (レス) id: 819f837169 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：へびいちご日和 | 作成日時：2018年9月21日 22時
