【d!】ヘブンリーブルーの秘密【kn】【完結】 (ページ6)

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高校を卒業して大学生、社会人…と年月を重ねていった。

あっという間に10年が経って俺は27歳になった。

結婚適齢期になって周りが何と言おうが、俺は初恋を未だに拗らせていて恋愛なんかする気にはならんかった。

いつもの会社の飲み会で、すっかり酔いが入った状態で家に帰ってきた。

kn「はぁー、ただいま」

誰も家におらんのに、ただいまとか言ってしまうの一人暮らしでよくあるやつや。

「おかえり、コネシマくん」

今、誰かの声がせんかったか？

でも、どこか懐かしい声がした。

「もう、せっかく返してあげたのに無視？」

不法侵入かと思って、声をする方をおそるおそる向いた。

そこには10年前と全く変わらへん、死んだはずのAの姿があった。

kn「俺、相当酔ってるんやな…！」

俺は見んかったことにして、ソファに座り込んだ。

「コネシマくん、これは夢じゃないよ。頬を抓ってみなよ」

Aに言われるがままに、思いっきり頬を抓る。

普通に痛いわ。

kn「ほんまに夢じゃないんか…？」

「夢じゃないって言ってるじゃん、コネシマくん」

kn「ほんまのほんまに、Aなんか？」

「正真正銘、花宮Aだよ」

10年恋焦がれたAに触れたい、と思わず手を伸ばした。