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Aが成仏しておらんくなってから、半年が経った。


今日はAの命日や。


俺は有休を取って、Aの墓参りに来た。

チーノやショッピくん、大先生も一緒に着いて行きたいと言ってたけど、どうしても1人で行きたかったからその申し出を断った。


墓の場所は昔から知ってたけど、どうしても足を運ぶ気にはなれんかった。

Aが死んだ現実を突き付けられてしまうのが、嫌やったから。



俺は『花宮家之墓』と書かれた墓石を見つけた。

綺麗に手入れがされていて、花も新しくなっとる。
恐らく、Aの親御さんが先に来てたんやろう。


kn「A、来るのが遅くなってすまんな」

俺は墓に線香をあげて、白のカーネーションを供えた。


kn「やっぱり、俺はAのことが忘れられへんわ」

10年以上拗らせた初恋は、俺にはどうしても忘れられんかった。
俺は死ぬまでAのことを想い続けるやろう。


kn「チーノとショッピくん、…あと大先生も元気にやっとるで」

しばらくAに近況を報告していると、時間はあっという間に過ぎてた。


kn「もうこんな時間か。A、また来るわ」


俺はケータイで時間を確認してAの墓から離れようとすると、いきなり強い風が吹いた。


“コネシマくん、今日は来てくれてありがとう”



一瞬、Aのそんな声が聴こえたような気がした。








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作者名:じう | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年9月8日 18時

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