【d!】ヘブンリーブルーの秘密【kn】【完結】 (ページ31)

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A視点

捏島孝行くん、…通称コネシマくんと初めて話した時は無愛想な男の子だと印象を抱いていた。

「コネシマくん、だよね？よろしくね」

kn「…おう」

本当に私と、これからよろしくしてくれる気はあるのだろうか。
コネシマくんは返事を返すと、すぐに私から目線を逸らしてしまった。

ある日、同じ学年で有名な鬱島くんに向かって大きな声で笑っているコネシマくんの素の姿を見てしまった。

kn「おい、大先生！電子辞書とかええの持ってるやん！」

ut「やらんぞ、シッマ。これはオカンに買って貰った大事なやつなんや！」

kn「大先生のお古とか要らんわ！」

ut「シッマちゅめたい…」

私にもコネシマくんのその表情を、少しだけでも良いから見せて欲しいと思ってしまう。

毎日一生懸命に話掛けていると、コネシマくんは心を開いてくれた…気がする。
無愛想なのは相変わらずなのだけれども。

「ねぇ、コネシマくん。私と話すの嫌い？」

彼には遠回しは効かなさそうだったから、思わず直球で聞いてしまった。

kn「俺は、もともと女と話すの得意ちゃうねん」

実は女の子が苦手だという事を、コネシマくんがこっそり教えてくれた。

kn「でも、Aとは話すのは嫌いじゃないで」

「本当に？それなら良かった」

kn「誰にも言わんといてや」

「うん！」

コネシマくんと秘密を共有するなんて、つい嬉しく思ってしまう。

私のコネシマくんへの想いは、いつの間にか興味から好意に変化していた。