【REBORN】最弱幹部は息を潜める 2nd Bullet (ページ23)

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目的47:最弱幹部vs六弔花ページ23

「死んだボンゴレⅩ世とその守護者が若い姿で目撃されたって話があるけど、お前もその系譜かい」

ニヤリと笑い断定口調で彼は問いかけた。

「さぁ？そもそも貴方に話すことなんてあるわけないよね」

銃を2丁構える。
相手がリーチの短い武器である以上、近づかないに越したことはない。

本当はクロと沢山の武器を展開できればよかったのだが、上空にて相手の匣と戦闘中で、全くの互角だ。
クロが相手の蝶を喰いはするものの、その雨の炎の沈静化で沈む。

相手の匣はおそらく雨の炎を帯びた鱗粉何かを撒き散らして相手の意識を刈り取るものだと思われる。
すぐ対処したから影響はないが、気づかなかったらおそらくそのまま捕縛されてたと考えるとゾッとする。

「生意気だねぇ。で、それで俺を殺せるってか？」

一瞬で彼は目の前まで迫る。
紙一重で避け、銃のブーストで距離を取ろうとするもそれに勝るかのスピードで距離を詰めて来る。
足に雲の炎が見えるから、おそらくそれで機動力は並ばれている。

正直これだとかなりの劣勢。
まぁいくら2週間頑張ったところでほいほい六弔花に勝ってたら世話ない。
それでも。

「殺せるよ、人間なんて簡単に死ぬんだから」

銃の片方を霧散させ、腰の短刀を手に取る。

相手は私を殺せない。私は相手を殺せる。
そこを突くしかない。

「へぇ、やってみな……できるならな！！」

彼は再び超スピードで駆け、私と鍔迫り合う。
しかし彼の刃は2本あり、私は1本。
彼のスピードに追いつくには片方は銃でないといけない。

当然その差が私に傷となって表れる。
切り結んでいない方の刃が青い炎を纏って私を斬りつけ、血が噴き出る。

痛いけど、太刀筋も炎も甘い。
もっと鋭い攻撃も激しい雨の炎も見てきた。

その程度で、'悪夢"が捕縛できるものかーー！

傷に怯むことなく鍔迫り合いをいなし、その刃をそのまま相手の首元へ滑らせる。
彼はその一撃に全てを察知して大きく距離を取った。

「……お前正気か？」「どうだろうね？」

完全に実力は相手が上。
でも相手は私を殺さない攻撃しかできないなら。
その程度の雨など受けきってお前の首を取るまで。

これは相手が私を昏倒させるか、
その前に私が相手の首を取れるかの賭け。

「……やっぱり雨だしアイツが適任じゃねぇか。
こういうの大得意だろあの野郎」

彼はボソリと呟いた。