【REBORN】最弱幹部は息を潜める 2nd Bullet (ページ21)

今日:5 hit、昨日:6 hit、合計:35,390 hit

目的45:死なない戦場ページ21

ミルフィオーレの古城は占拠したものの包囲され、籠城戦をヴァリアーは強いられることとなった。

「で、みんなの作戦はどうするの？」

とルッスさんがスクさんへ問いかける。
彼は数秒の沈黙の後告げた。

「レヴィとルッスーリアは城で待機して何かあればサポート、俺は東、南はベルとフランだ。問題は……」

と私に視線を向ける。
西側にミルフィオーレの仮設本部と思わしき建物があるという報告は上がっている。
そこへの奇襲をかけるなら最適性は間違いなく私だろう。
ただ問題は私の生捕をミルフィオーレが狙っているという情報。
そいつが敵の本拠地に突っ込むことになる。

「私は西側で、状況見つつ行けそうなら敵仮設本部奇襲……って中間案でいかがでしょう」

他の幹部達はしぶしぶ納得の表情を見せる。
城に攻め込まれた際の籠城戦は、奇襲が主の私よりレヴィさんの方が適性があるし
ルッスさんは晴れの匣での治療要員。
私の枠はそこが打倒だった。

「まぁ打倒なんじゃね？流石にAのみ生捕狙いは何かあるだろーし。俺がフランのお守りなのは気に食わないけど」
「ミーだって嫌ですー、こんな堕王子」

と文句を言う2人だったが
わかったら行けぇ！！というスクさんの喝により舌打ちをしながら南へ向かっていった。

「……A、ヤバいと感じたら無理せず引け」

と残しスクさんも東へ駆けていった。
それを聞いたルッスさんは少し笑う。

「やっぱりみんなAちゃんには甘いのよね〜！
みんなそれぞれ弟子だと思ってるから仕方ないんだけど♪」

言いながらルッスさんは私の肩を数回軽く叩く。

「でも本当に今回ばかりは無理しちゃダメよ。
レヴィとアタシも待機してるんだから」

「何かあったときはサポート頼みますね。
では行ってきます！」

その言葉に私も笑顔で返し、古城を飛び降り西へ向かう。

西側は山となっているのでそこから大部隊で攻めて来る、というのは考えにくい。
ただ敵の本部がある方向の以上、ここは最短ルートであることは間違いない。
よってこんな道を通って攻めて来る敵は間違いなく、
暗殺や隠密を得意とする私と同じタイプ。

クロを開匣し、周囲の索敵にまわす。
彼らは鴉だから、暗闇に潜むのにも適している。

「流石に同族対決に負けたら、雲雀君に咬み殺されるね」

さぁ、私がどこまで強くなったか確かめてみようじゃないか。