【REBORN】最弱幹部は息を潜める 2nd Bullet (ページ6)

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「随分大きく出るねぇ……色々な意味で」

恭弥君がヴァリアーの基地にいることは納得がいった。
私を戦闘面でも使い物になるように鍛える気なのだ。
しかも才能をこじ開けるときた。
私才能あるつもりないんだけど。

「君は自覚ないだろうけど、暗殺者のしてのスキルと他の幹部達からの武器だけで十分にやっていけるんだよ。
君に足りないのは手の内を知られてる相手との戦闘経験」

まぁそんな相手今までそうそう会ってこなかったと思うけどね
と彼は付け加えた。

自分の情報を一切残さず暗殺だけを遂行してきた私は
そもそも不意の一撃で終わらせることがほとんどだった。
そんな私が戦闘経験なんかほとんどあるはずがなかった。

買い被ってくれるのは嬉しいが、なんとなく現実味を帯びない。

「……疑ってるみたいだけど、この時代の君は僕と良い勝負できるくらいにはなってるよ。
少なくとも一瞬で玉砕はできないよ」

今の私より進歩してるのはわかるが
'まぁ僕の方が強いけどね"って聞こえた気がした。

「信じて頑張るしか選択肢ないみたいだし……
1週間、恭弥君に咬み殺されないようにするとしますか」

むしろそれだけですごい進歩な気がしてきた。
そう考えるとこの時代の私すごいんじゃないだろうか。

開き直ることにしてベッドから起き上がる一瞬、
再びの頭痛が走る。

この時代の私は死ぬ気丸を飲んだ先の扉の力を使うなとした上で、非7^3の影響で基地から出るのも大変だと手紙に書いていた。

この2つは何かしらの因果関係はあるのは予想がつくけど、そうなるとあの扉は一体何なのだろう。
その扉の先に何かあるんだろうか。

しかし止められている以上、この時代で開けてもろくなことは起こらなさそうなのも事実で。

全てが終わった先で開けるために
今は必死にやるしかなさそうだ。
痛みは無視して隊服を羽織り、武器を取る。

「行こうか、恭弥君。1週間よろしく頼みますよっと」

どちらの扉にも先はあるはずだから。
それを信じて足を進める。

どうか私達に幸運を。眠る貴方にも敬礼を。