【REBORN】最弱幹部は息を潜める 2nd Bullet (ページ4)

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目的28:それとも再会というべきかページ4

「……ということなので教えて」

10年後の私に現状の説明を投げられたこの時代の恭弥君はため息をついた。
私はいつも彼にため息を吐かせている気がする。
今回のは私であって私ではないけど。

「先日、ボンゴレ本部が襲撃を受けて壊滅した」

冗談であれ、と思わずにはいられなかった。

10年後の関係は知らないが彼は冗談をいうタイプには見えないし何より。

「へぇ、驚かないんだ」
「そんな冗談言ったとして、
私の逆鱗に触れることになるってわかってそうだし」

10年という年月は世界情勢をそこまで変えてしまうらしい。
この世界の私は襲撃を受ける前に悪夢でも何でも
起こせなかったんだろうか。

……起こしたくても起こせなかったんだろうなぁ。
非7^3とかいう物質のせいで。
きっとその2つの敵勢力は同じとこなのだろう。

「……その敵方はどこのマフィア？」

「ジェッソとジッリョネロが合併したミルフィオーレファミリー」

ジッリョネロファミリーの名前は知っているが
ジェッソは聞いたことがない。

「……そんな新参にボンゴレはやられたのか」

本当にどうにかならなかったのか。

「それどころか、今はボンゴレの関係者を1人残らず消しにかかってるよ」
「……今、なんて」
「ボンゴレの人間を全て殺すボンゴレ狩りが行われてる」

10年前では私が悪夢を起こしてたからボンゴレ狩りのようなことが行われていないと見るべきか。

10年後の私が悪夢を起こせなかったからボンゴレ狩りが起こっていると見るべきか。

1人でその責任を負うのは驕るなと言われそうだが
考えずにはいられなかった。
ありもしない'もしも"を空想しても何にもならないというのに。

「今君が何考えてるのか当ててあげようか」

10年前の彼より大きい手で頭を優しく撫でられる。
泣きたいやら恥ずかしいやらで感情はぐちゃぐちゃになっていた。

「君が悪夢を起こせたとしても同じ結果になってたよ。君は何も悪くない」

「……っとに、よく、ご存知で……」

涙でうまく声が出せない。
そんなにわかりやすく顔に出ていたのだろうか。
それとも私の考えが見通せるくらい長く一緒にいたのだろうか。

どちらかはわからないけど後者だったらいいなと思いつつ
涙が枯れるまで彼の腕の中にいた。