私はあなたの…【現パロ 坂田】 ページ39
ソファの角で足をぶつけた。
あまりの痛さに思わずその場でうずくまってジンジンと焼き尽くすような痛みに必死に耐える。
私のおみ足を傷モノにしてくれさったお前のことは嫌いだけど、今は他に手立てがないから仕方なく小指を抱えたままソファに腰を落ち着けた。
別にびっくりしたとか嬉しかったとか悲しかったとか、そんなあれじゃなかったのだけれどスマホの画面に映ったそれは割と衝撃的だったのだ。
銀時とは結構長い付き合いで、かれこれ15年ぐらいの関係だ。
子どもの頃に出会って、自動的に一緒に過ごして自然と離れていった。
本当ごくごく普通の幼馴染みというやつだ。
思春期は異性の一人として意識もしたし、好きだなって思うこともあったけど、銀時とはキスもしなかったし体を重ねることもなかった。
銀時は私のことをそういう目で見てなかったから。
それだけの話だ。
だからといってそれまでの関係が変わったり、無くなったりする事はなくて、いや、実際にはあったのかもしれないけど私には分からなかっただけなのかもで。
何一つ確かなことはない銀時との哀れな関係性は私の中の一番奥深くで何となく鎮座し続けている。
初恋拗らせ、と言えば多分そういうことだ。
だからなのか、離れてからも何となくで使わなくなったＳＮＳのアカウントで、何となく時間があるときは銀時の投稿を見ていた。
飽きっぽい男なのにＳＮＳだけは地味に続けていて、アカウントを変えたりもしないのは何だか変な感じがした。
変えないのは単に面倒くさいだけなのかもしれないけど。
銀時は結構マメなところがあって、彼女がいるときなんかは特にＳＮＳの更新がうざいぐらい多い。
彼女との写真載せたり、彼女と出かけた話をしたり、喧嘩したって何やかんやで彼女のことが好きなんだなって感じがした。
まだ頻繁に会う機会があった頃は、この目で直接彼女の顔を拝むこともあった。
けど、やっぱり飽き性だからなのか彼女の入れ替わりは結構激しかった。
私は銀時のことが好きだったけど、銀時に彼女がいることは何とも思わなかった。
飽き性だったし、銀時にとって一番深い関係なのは幼馴染みである自分だと思っていたから。
でも、銀時がこの町をいともあっさり捨てて新しい町で出会ったらしい彼女は今まで銀時が付き合っていた可愛くて華奢な子ではなくて、言っては何だが私の方が数倍可愛いと思った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 24人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
月ヶ瀬ましろ(プロフ) - 詩織さん» コメントありがとうございます！内容によってはお待ちして頂く事になりますが受け付けておりますよ(^-^)/ (2017年7月12日 21時) (
レス) id: b30e496864 (このIDを非表示/違反報告)
詩織 - リクエストって、今も受け付けてますか？ (2017年7月12日 17時) (レス) id: e1eb8c8d20 (このIDを非表示/違反報告)
lying doll(プロフ) - みかづきさん» ありがとうございます(´∀｀*)了解致しました〜 (2016年8月29日 11時) (レス) id: 9b1d9c93d0 (このIDを非表示/違反報告)
みかづき - リクエストよろしいでしょうか？「嘘嫁」の番外編が見たいです。 (2016年8月29日 9時) (レス) id: 9bc726f217 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：月ヶ瀬ましろ | 作成日時：2016年8月28日 19時
