HEARTRIS (ページ1)

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恋に落ちたのは一瞬ページ1

制服が可愛くて選んだ高校。

よく漫画やアニメで見る甘酸っぱい青春がしたくて、自分の偏差値よりもちょっと高かったけど苦手な勉強も頑張った。

やっと合格したんだし、絶対に夢の青春を謳歌してやるっ！

・・・

そうやって意気込んで生徒玄関のクラス表の前に立ったのは10分前の話。

『いやぁっ、困ったなぁ。』

クラス表を見たはいいものの、階数が表示されていない紙は、私をどこにも導いてくれない。

1年A組の列に名前が記された私の周りはなぜかA組がいなくて、本当、こんないないことある？って並に周りはみんなB組以降の人ばっかり。

行動しなくちゃ何も始まらない！が座右の銘の私は、取り敢えずB組の人について行ったけど、周りのクラスはB、C、D。

周りをどれだけ探してもAだけがなくて、仕方がないからここまで戻ってきたけど、、。

せめて周りの人にA組の人がいれば助かるのに、やっぱりいない。

まさかのA組私1人だけ？

『いや、ないでしょ。』

私はブンブンと首を振ってまた左右に伸びる廊下を見渡した。

その時。

FL「何かあった？」

と、高校生にしては低めな声が耳に入った。

もしかしたら救世主かも知れない！

『はい、クラスの場所がわかんなく、て、。』

一筋の希望が差した気がして、そう言いながら振り向くと、その声の主が立っていて、あまりの眩しさに私は声を失った。

少し西洋風の、天使のように整った顔にブルーの少し長めの髪が特徴的なその人が、あまりにもキラキラ光って見えて、出そうとした言葉が吐息になって溢れる。

『ぁっ、あのっ、好きです！』

心臓がドクンと跳ねた音がして、気づいたら私は、その人の手を握って、そんなことを口走っていた。

気づいたら誰もいなくなってた生徒玄関。

戸惑う目の前の美しい男性。

私、入学早々、一目惚れして、やらかしました。